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カテゴリ:低コレステロールの危険
Dr.ビュートのThe アスクレペイオン; ダイエット・・10 今回は、ダイエットによる血中インスリン値に与える影響をAtkins,Ornish,Zone,LEARNで比較します。 血中インスリン値が、ダイエット法によって低下することは、血中のグルコースに対して、インスリンによる耐糖能、つまり、インスリンが効率良く働いていることを意味します。 つまり、耐糖能異常は、最も、メタボリックシンドロームの危険因子となりますから、インスリン感受性の改善は、重要な意味を持つことになります。 Atkinsダイエット法が、炭水化物摂取量は制限するが、カロリー制限せず、加えて、脂質、タンパク質の摂取量は制限していません。 それにもかかわらず、体重減少を誘発して、糖尿病の予防や治療のコントロールに優れていると言われています。 糖尿病患者にあって、その薬の投与を改善できることが知られているのです。 つまりは、単にダイエット法としてのみならず、糖尿病対策として、脂質と蛋白質を制限しない食事療法が可能だと言うことです。 そこで、今回は、Atkinsダイエット法と他の三法とのインスリンに与える影響を検討します。 インスリン(μU/ml、ーは低下、+は増加を示します) 2ヶ月後 6ヶ月後 12ヶ月後 Atkins -3.0 -2.8 ー1.8 Ornish -1.1 -0.1 -0.2 Zone +1.0 +0.1 -1.5 LEARN -1.9 -2.1 -1.8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2ヶ月後のインスリン低下ランキング Atkins> LEARN> Ornish> Zone 6ヶ月後のインスリン低下ランキング Atkins> LEARN> Ornish> Zone 12ヶ月後のインスリン低下ランキング Atkins= LEARN> Zone> Ornish 以上より、血中インスリン値は、Atkinsダイエット法による低下がランキング一位にあることがわかります。 しかしながら、Atkins法による低下は、有意差P<0.23であり、前回のLDL-コレステロール値に与える効果と同様に、有意差があるとはいえません。 LEARN法による低下が、Atkins法による低下とあまり差がないことにあります。 Atkins法は、上述しましたように、炭水化物制限、カロリー制限無し、脂質、炭水化物制限無しであるのに対し、LEARN法では、逆に、高炭水化物、低脂質プラス生活指導(炭水化物50~60%、脂質10%以下のカロリー摂取)のカロリー制限のある食スタイルです。 Orinshは、カロリー制限無し、高炭水化物食を、Zoneでは、カロリー制限ありの低炭水化物食の食スタイルです。 単に、炭水化物の多い少ない、脂質は良くないというような単純な問題ではないことを示しています。 つまりは、食生活にあっても、単一、一面思考はやめた方が良いということです。 テイラーメイド栄養・食餌療法(Tailor-Made Dietetics)の重要さを示すものでもあります。 次回は、血圧に与える影響を検討しましょう。 (はてな日記では、『日常茶飯の「こころ」・・75・・俯瞰思考;価値観の幻想;ハイカルチャー、ポップ、キッチュ、サブカルチャーの界を紛らかす・・33・・オタピー日常茶飯・・ちりとてちん・4・・直心の会話』を話題とします) (Dr.BEAUT・ソフィーリッチでは、『メタボリックシンドロームは、酸化ストレス・慢性炎症・・15・・「酸化ストレス・慢性炎症」が動脈硬化性疾患の基・・15・・脂肪細胞・組織と酸化ストレス・慢性炎症・・9』を話題とします) (Googleでは、『オタピーラプソディー;『脳力』は『健康力』を・・5・・『健康力』の常識は変わっている・・4・・『メタボの罠ー『病人』にされる健康な人々』(大櫛陽一著、角川SSC新書〉』を話題とします) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/04/16 08:30:52 AM
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