|
テーマ:鉄道(22214)
カテゴリ:路面電車に乗ろう
本日2つめの話題は、少し心あたたまる鐡話をしましょうか。
色とりどりの電車が12分間隔で行き来している、江ノ島電鉄(江ノ電)江ノ島駅。 ![]() ![]() ![]() ![]() 上り線・藤沢方面の待合室には、現役を引退した303号車の運転台のカットモデルがあります。 ![]() ![]() プラレールの江ノ電も走っています。 そして、その近くに小さなNゲージのレイアウト、題して「夢の街」があり、Nゲージの江ノ電が走っています。 ![]() ![]() ![]() このレイアウトには、江ノ電の運転士になったある少年のお話があります。 少年の名前は、故・新田朋宏くん。生まれた時から先天性心疾患「拡張型心筋症」という心臓の病気を抱えていました。4歳の時、お母さんを同じ病気で亡くしたため、茅ヶ崎市の施設で育てられていました。見舞いに来るお父さんはいつも電車のおもちゃや絵本を持ってきて、よく一緒に江ノ電に乗っていました。そのためいつも、「大きくなったら江ノ電の運転士になるんだ」と語っていました。 しかし、病魔は次第に朋宏くんの容体を悪化させており、その夢は叶いそうにありませんでした。そこでボランティア団体「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」を通じ、朋宏くんを江ノ電で運転させてあげよう、という動きが始まりました。 ところが電車を運転するには、所定の免許が必要です。江ノ島電鉄も、同社を管轄する関東運輸局も「前例がない」、「安全上認めるわけにはいかない」と最初は猛反対でした。しかし、朋宏くんの容体は日々重くなるばかり。もう時間がない、とお父さんもボランティア団体も、何度も関東運輸局と江ノ島電鉄を説得にあたりました。 その結果、関東運輸局もその熱意に押されて「この件は見なかった事にします。」と、事実上の許可を出したのでした。江ノ島電鉄の担当者も、辞表を片手に許可を出したと言われています。 当日・1998年(平成10年)11月11日は不測の事態に備えて、救急車や医師の伴走など、フルケアサポート態勢がつきました。まず、一般の電車に添乗しての運転方法の指導。 そして極楽寺検車区の中で、動態保存車である「タンコロ」108号車の運転となりました!距離にしたら僅か数メートルの車庫内、という距離ではありましたが、実際にマスコンを握って朋宏くんが電車を運転したのです! その夢を叶えたかのように3日後、新田朋宏くんは僅か15歳、という短い生涯をとじました。 2005年には「24時間テレビ」でこのお話がドラマ化されました。そして2008年にはお父さんのお友達で、東京で塾を経営する石井さんという男性が、精巧なNゲージのレイアウトを江ノ島電鉄に寄贈したのです。 そのレイアウトの中では、朋宏くんが運転した「タンコロ」108号車も元気に走っています。 ![]() 何と、朋宏くんをこのジオラマ内を走っている「タンコロ」108号車の運転士に任命する、という「本物の運転士と同じ辞令交付」をしたのです。それは社長の「是非、夢の続きにしてください」という思いからでした。 ![]() 新田朋宏くんはきっと、今日も天国で「タンコロ」108号車を楽しく運転している事でしょう。 この事がきっかけとなって、各地の鉄道会社では「車庫内の車両運転体験」が始まったとも言われているそうです。
尚「楽天広場会員」以外の方で、御意見・御感想・コメントのございます方も、どしどし ![]() ◆鎌倉プリンスホテル 江ノ島・富士山を一望できる景勝の地、七里ヶ浜に建つ本格的リゾートホテル・鎌倉プリンスホテル。本年全線開通100周年を迎える江ノ電とコラボレーションしたプランをご用意いたしました!! それは題して「江ノ電ルームご宿泊プラン」!江ノ電をテーマとしたお部屋(限定2室!)からは、実際に走行する江ノ電が望め、さらに、江ノ電に関する様々な特典やプレゼントが付いたご宿泊プランとなります。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.01.26 22:02:17
コメント(0) | コメントを書く
[路面電車に乗ろう] カテゴリの最新記事
|