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カテゴリ:映画鑑賞記録
"DIVINE SECRETS OF THE YA-YA SISTERHOOD"
監督・・・カーリー・クーリ 原作・・・レベッカ・ウェルズ『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』早川書房刊 出演・・・サンドラ・ブロック、エレン・バースティン、フィオヌラ・フラナガン、ジェームズ・ガーナー、チェリー・ジョーンズ、アシュレイ・ジャッド、他。 ・物語序盤・ ルイジアナ州で生まれ育った4人の少女達、ヴィヴィ、ティーンシー、ニーシー、キャロは、秘密の儀式を行い、"ヤァヤァ・シスターズ"として永久の友情を誓い合った。 それから50年余りの月日が流れた。 ヴィヴィの娘シッダは、ニューヨークで劇作家として活躍していた。 彼女は雑誌のインタビューを受け、幼い頃の家族の思い出を話した。 しかしいざ掲載された雑誌を読むと、ヴィヴィは娘に暴力を振るう虐待癖のある母親と悪い面ばかりがクローズアップされていた。 慌てたシッダだが、時既に遅し。 雑誌を読んだヴィヴィはショックを受け、シッダに絶縁を言い渡す。 親子の危機に立ち上がったのが、ヤァヤァ・シスターズの残り三人。 彼女等はシッダを薬で眠らせて、強引にルイジアナへと連れ帰り、親子の仲を修復させようと作戦を実行する。 ![]() これほど密接な関係を保ちつつ、50年以上も続く友情が現実的かは別として、活力溢れるおばちゃま達の温かさを羨ましいと思ったのは事実です。 人間はとかく自分中心に物事を判断しがちですよね。 自分を基点として、相手の位置を決定する。 つまりこの人は母親、この人は夫、この人は娘など。 けれども当然の事ながら、その相手にも自己があり、その人の人生があります。 そんな当たり前だけれど、普段はついつい忘れがちになっている事を思い起こさせてくれる作品でした。 娘にとって、母親は常に母親。 その評価基準は、如何に母親として振舞ったかです。 ヴィヴィの娘シッダも、そんな一人の娘。 子供の頃、精神不安定でヒステリーを起こしたり、時には暴力を振るったり、家出をしたりしていた母親を、親として愛しつつも何処かで蟠りを感じています。 でもそんな彼女が、母親の親友達によって、ヴィヴィという女性の視点から彼女の人生を垣間見せられる事で、少しずつ頑なだった彼女の心も解けてきます。 恋をして、夢を見て、幸せな人生を思い描いていた一人の若き女性。 そしてそんな理想の人生を諦め、妥協という失望と苛立ちの毎日の中で、精神を病んでいった女性…。 ヴィヴィの人生を一人の女として振り返る事で、シッダ自身も自分の中に燻っていた潜在的な結婚への恐怖を克服してゆきます。 残念なのは、母親が精神的に追い詰められていった辺りの描写が弱くて、今ひとつ彼女の狂気に共感できなかった点ですね。 アシュレイ・ジャッドは魅力的でしたけど、特にヒステリックにも映らず、普通の母親に見えました。 時々当り散らしたりするのは、何処の母親でも有り勝ちですし…笑。 女性中心の映画ですが、夫婦間の葛藤も、もう一歩踏み込んで描いてくれたら、一層心に響いたと思います。 ラストでヴィヴィが自分が夢見ていたものは、娘シッダの中に実現していると言うシーンでは目頭が熱くなりました。 彼女が幸福と心の平安を得られた事は、観ている私にも喜びでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 7, 2004 02:26:19 AM
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