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カテゴリ:🌾7種2次裏
はじめは、いつも置いていく猫を置いていけなくなっただけだった。
学校に行かなくちゃいけないと思った。けれど、行こうとするたびに体が拒絶反応を示すのだ。 玄関にまでついてきてくれるナッツを撫でていると、動悸が落ち着いた。 ふわふわしたその体は、あたしが行かなくちゃいけないと思っている学校よりもずっと優しかった。 泣いていたら、お母さんが言った。 「行きたくないなら、行かなくていいのよ」 生きたくないけど、逝きたくない 活きたくないけど、往きたくない あたしのそれはきっと、生きたいと思っている人には分からないかもしれない。 あたしは逃げてばかりだ。 「俺も同じだ」 ーあたしのその声を抱きとめてくれたのは、あたしと同じようにうずくまった、小さな男の子だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.03.13 23:54:42
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