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カテゴリ:◎2次裏書
ご都合主義でも、誰かが幸せになってるのならそれでいいと思いマス。
そう思いたいデス。 けれどそうすると誰かが相対的に不幸せになるのデス。 世の中の幸福の量は決まってないデスが、世の中の幸福の水準が決まっていて、その水準が変化することで人の立場が変わって行ってしまうのなら、世の中全体が不幸な方が、「幸福にはなれない人々」にとっては幸せなのもしれマセン。 そうしたバランスを決めるものの一つが、司法デス。 ******* 有要な都合 ******* 昔からボクは生意気な子供として虐められていマシタ。 自分の無能を棚に上げて人のせいにするなんて愚かもいい所デスヨネ。 ま、有能でも性格悪ければ嫌われるのは当たり前デスケド。 社会のバランスというものや、客観的な角度から見た世界を知りたかったのデス。 これまであった色々な事件において、普通の人が異様な犯行を冒すこともなかなかに興味深かったデス。 ボクの記憶力が高く、また唯一の味方だった母が応援してくれたのでボクは司法を志そうと決めマシタ。 こっちの世界に来て、村長二人とルール作りの相談をしてなかなかうまくいかない時も、時に切り捨てられながら下働きとして働くことも、いつもの皮肉で笑っていればなんてことはありマセンデシタ。 そんな時現れた、ボクを道具扱いしない人、裏切られても諦めようとしない彼女はなかなかに新鮮でした。 心の中で色々と汚いことを考えているかもシレマセンが、それを表に出さないことは、皮肉でなく体当たりで接していくその姿勢は、集団の中孤立しそうになっても自分を曲げない姿勢は、少なくともボクには格好良く思えました。 一人で大丈夫。 そう思える人は好きデス。 法律の敵となる様々な裁かれてきた人々も、そうした姿勢を貫く人たちが多かったことを思い出しマシタ。 だから、集団であることを笠に着て、我こそがルールとでもいうようなあの人達が嫌いデシタ。 彼女を死なせたあの人達を追い出すために、少々無理のあることをまくしたてた時は、柄にもなく感情が高ぶっていることを感じマシタ。 その時、身内感情とか、贔屓とか、そういうものを考える人の気持ちがちょっとだけ分かる気がしマシタ。 仕事、ビジネスでしか人と関われないボクでも、役に立てたと思いマシタ。 その後、彼女が生きていたことを知り、ボクはちょっとだけあの人達の行方について考えマシタ。 有能なあの人達。 ボクと同様、ビジネスで人生が出来ているような人達のことを。 * 今日も、罪人の橋の上を誰かが渡りマス。 決められたルールの外で勝手に作られたモノ。 だからそれは、誰が使ってもいいモノ。 そう、罪人の子供でも。 産まれた時から、いえ、母胎に居る時からその少女は忌まれていマシタ。 母親に。実の父親に。 そして実の父親を憎むすべての人に。 少女を愛するのは、種違いの兄と、義理の父親くらいだったデショウ。 毛糸のセーターも、帽子も、その二人が少女の為に作っていマシタ。 命の危険がある時はガードマンの彼が。 仕事が欲しいと言い出した時は元村長の片割れのあのヒトが。 そんな風に、何人かの人に支えられて、少女は育っていきマシタ。 ビジネスの関わる時に。 命の危険がある時に。 けれどそういう時以外は基本的に無視されていたのがあの少女でシタ。 都合が悪い子。 居ない方が都合のいい子。 あの少女の実の父が生きていたら矛先はあの人の方に行ったのでショウが、それもありマセン。 けれどおおっぴらに虐めることは、少女の実父が『彼女』にしていたことと同じだと言う想いもありマシタ。 腫物。 居なくなれば探すけど、その探す手間も面倒がる人が居る子。 そんな少女が、ある時兄とともに失踪しマシタ。 その行方を、二人の父は知っているらしく。 もうあの二人も子供じゃないんだからと、ボクらは放置しました。 そちらのほうが都合が良かったのデス。 * だけど、最近それを後悔しつつありマス。 その場その場の都合で考えることは、未来の都合について後回しにすること。 こういうことが嫌だから法律を考えていたというのに、不覚デス。 ボクはこれからは、もっと先の、その行く先を考えながら、全ての都合を考慮して判断しようと決意シマシタ。 Last updated 2017.11.12 20:25:44 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.11.12 22:45:43
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