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長押 綴

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2012.07.30
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カテゴリ:◎2次裏書
ーー例えば。

 僕が親友に告白したとしても、僕にまったくいいことはないんだろう。
 親友には軽蔑され、気付いたら噂が周囲に広まっていて、僕は孤立。
 そして数年後僕は通り魔として逮捕される。もしくはひきこもり。

 告白するとしたら。そう思うだけで顔が熱くなるけれど実際に実行するなんて考えると肝が冷える。
 僕は夢を見ていたいのだ。

 その夢が、たった今壊れた。


 わけのわからない状況に、学校すべてが呑み込まれた。同時に複数の場所で出現した怪物に、僕たちは襲われた。

 けれど、わけのわからない怪物は、元は少女だったらしく「たすけて」「たすけて」と終始泣いていた。宥めるために腕の一本や二本は仕方がなかった。


 やっと親友と合流できたと思ったら、親友は怪我をした僕のことに全く触れず、この世界で発見したことをとても嬉しげに語っていた。


 親友のやさしさだとおもっていたものはやさしさじゃなかった。

 ただの、無関心だったのだ。





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最終更新日  2016.05.01 22:59:58
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