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長押 綴

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2014.08.18
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カテゴリ:🔗少プリ
2084年プリズン学園文化祭準備内容:演劇
練習風景1 「休憩」


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僕は見てしまった。







劇の稽古真っ最中の鍵屋崎。

あいつが飲みかけで置きっ放しにしてたミネラルウォーター。

そこに鍵屋崎のバイトの同僚・ワンチンが何か得体の知れない液体を入れる所を。




……あらら、知ーらないっと。
お人好しのビバリーやロンならこういう時犯人を止めたりとっ捕まえたり
後で鍵屋崎に教えてあげたりするんだろうけど、
生憎僕はそんなことする良心も義理も持ち合わせてない。
むしろあの生意気眼鏡が飲んだ後どうなっちゃうのか楽しみですらある。

一服しようとしてる時はある意味一番警戒心が薄れる時。
そんな所に一服盛るなんて端役の割にやるじゃん。
ワンチンが物陰に隠れる。多分そこで鍵屋崎が来るのを待つつもりなんだろう、
なかなか趣味が悪い。そいつが鍵屋崎の痴態を想像してニヤニヤしている所に、
丁度稽古を終えたらしき鍵屋崎が戻ってくる。

「シーン6の練習は終了した。次は確か君が出演するのではなかったか、何をゆっくりしている。
可及的速やかに支度をしろ」
「…うっさいなー、分かってるよ。今準備してる所」

ああこれだからこいつはむかつくんだ。
気分が急降下、相性が合わないことを再確認。そんなんだから敵増やすんだよとか思いつつ、
この後こいつのあられもない姿を見られることを考えて何とか溜飲を下げる。

できるだけもたもた、丁寧すぎるほど丁寧に着替え化粧をしながら横目でちらりと鍵屋崎を見る。
劇の声出しと不特定多数へのお説教で疲れた喉を潤そうと鍵屋崎が手を伸ばしている。


例のペットボトルまであと1m、

50cm、


30cm、



10cm―――――――











―――――空振る。



「「「えっ」」」

こっそり覗いていたワンチン、僕、そして鍵屋崎の声が見事に重なる。
鍵屋崎の驚いた声って割とレアだなと思いつつ恐る恐る見上げた先は―――





凱。




東校のジャイアンこと凱が手下引き連れて参加しに来たのだ。

唖然としてる鍵屋崎の目の前であっと言う間に例の怪しげな水は飲み干される。
常日頃人のモノは俺のモノを地で行く凱らしい行動だ――じゃなくて。

「が、が、凱さん…」

ワンチンが必死に何か言おうとしてる。でもそのご立派な度胸は結局凱の馬鹿でかい声と
鍵屋崎の後ろにいつのまにか影のように佇んでいたサムライ、
その底知れない威圧感によって粉砕された。ご愁傷様。

そのままユエとマオと話しながら舞台に向かう凱に物申そうとするも呆れた様子の鍵屋崎に
「体力と声の無駄だ」と止められるサムライ。
精神的に疲れた様子の鍵屋崎に自分の古式ゆかしい竹筒を差し出すも
真っ赤な顔で全力で断られるサムライ。
どっからどう見ても照れている鍵屋崎、その拒絶の真意に気付かずちょっと落ち込むサムライ。
慌てる鍵屋崎。ご馳走様。


鍵屋崎が腹いせよろしく声を荒げる。


「リョウ、まだ支度が済まないのか」





行きたくねえんだよ。察しろよ。









抵抗虚しく行くことになった舞台が台無しになるのはその5分後のことだった。


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thanks for 64700





中身は多分酒か何か






・サム直追記



後期サムライ→直ちゃんの拒絶が表面上なことに気付く
       その奥にあるのが何かは気付かないが「熱病になるから飲め」と迫る、直ちゃん折れる

初期サムライ→仲良しではないが体調の変化や「どうするのが最適か」に気付きそれを進言する
       お互いほぼ照れがないので憮然としつつ受け入れる直ちゃん

中期サムライ→・・・





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最終更新日  2014.08.21 11:15:33
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