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カテゴリ:🔗少プリ
※年齢操作
ロン→13歳 直→18歳 「ロン。君を実験台に任命する」 幼馴染の鍵屋崎がまた変なことを言い出した。 家庭教師鍵屋崎直 夏休み、ミンミン鳴り響く蝉の声も届かない図書室の机、 その上で俺に対面している幼馴染の鍵屋崎。こいつも今では大学一年。小さい頃から見ていたせいか、未知の空間である大学とこいつが結びつかない。最近大学について訊いてみたら「専門機関の一種だからどんなところだろうと常々思っていたがとんだ期待外れだった」との答えが返ってきた。じゃあ行くなよと言いたいところだが、何人か気になる奴が居るらしくそれなりに楽しくはあるらしい。 最近同級生をモルモット呼ばわりしなくなってきた所を見ると、こいつも昔から変わってきたんだなと思う。 何年も前、いつものようにお袋に家を追い出された時出会って研究対象呼ばわりされつつ匿われたのがはじまりの、俺にとっては頼れるが時々マイペースさと潔癖に辟易する幼馴染。 だからこいつが唐突に変なこと言い出すのは今に始まったことじゃねえが、 「実験台って…何のだよ。また料理か?」 前に妹の誕生日にと必死こいて特訓していた鍵屋崎を思い出して訊くと、首を振られる。 じゃあ何だ?見当がつかねえ。 「僕は家庭教師を始めようと思う」 「……」 「何だその目は」 「いや、悪いこと言わねーからやめとけって」 「どういう意味だ」 どういう意味も何も、お前が対人関係壊滅的なの知ってるからに決まってんだろーが。 そう言うと確実に虚勢を張られそうだから他の理由をこじつけるが。 「いや、結構大変らしいぜ?俺もよくは知らないけど、同級生が家庭教師と合わないだのお袋の常連がぐちぐちだのしてたからちょっと心配っつーか」 「……君が心配する必要はない」 鍵屋崎は心配されると条件反射のようにそう言う。たまには名前の通り素直になれよと言いたくなるがこいつの強がりは昔っからだということも知っている。 「大体なんで家庭教師なんて始めんだよ?人間観察の対象を増やすためってか」 「……それもあるが、一番の目的は金だ」 「は?」 何言ってるんだこいつ。 完全に予想外の一言に面食らう。 「金ってお前んち……」 「確かに僕の家は裕福だ。だが、ある事情で僕個人が研究以外に使用できるポケットマネーが必要になった。 両親に懇願すれば得られないことはないだろうが、……それも嫌だ」 「ある事情って」 「黙秘権を行使する」 「人を実験台呼ばわりしといてそれかよ」 多分また下らねえ意地から言わないって決め込んでるんだろうが、こっちが協力するんなら俺にだって色々聞き出す権利もあるはずだ。 「………いいか、絶対に他に言うなよ」 ため息一つ吐いて眼鏡の弦を上げる鍵屋崎。うんうんと頷くと意を決したように物凄く複雑な顔で喋り出す。 「恵の高校の学費だ」 「……え」 意味が分からない。いや確かに恵、こいつの妹は今中学2年生で、あと1年とちょっとで高校だけど。 けど。 「親は出さねえのか」 「……恵が僕にだけ打ち明けてくれたのだが、気になっている私立高校があるらしくてな」 「おう」 鍵屋崎の眼差しが尖る。憤りを宿した目。 「大方予想がついているだろうが、両親、特に鍵屋崎優はそれを切り捨てた。 だから僕は、僕が通わせてやりたい。ただの欺瞞でエゴかもしれないが」 「いや、いいんじゃねーの。それで家庭教師ってわけか」 俺は一人っ子だけど、何だかそういう風に思える兄弟姉妹が居るのは羨ましい。 「ああ。家庭教師ならば様々な人間、それも受験にまつわる悩みや考えを持った観察対象が得られるから、恵に対する有効なアドバイスを考える手立てにも成り得るし、本職をセーブしつつ行うということへの建前も得やすい。」 ということで君は「生徒」に勉強を教える時の練習台になってほしい、と言われる。なるほど、だが一つ疑問が残る。 「それは分かったけど、俺はどうすりゃいいんだよ」 「そこまで身構える必要はない。授業は基本的にこれまで通りだが、それに加えて新しい教え方を実践したり、反省会のようなものを行おうと思う。教えられる生徒の立場で、僕に不満・提案を持った場合は宣言してくれ。」 「じゃあ宿題減らせ」 こんな感じでいいなら万々歳だ。しかもこれまでは聞き入れてくれなかった不満をバンバン言っていいと来てる。 「そうだ、そんな具合だ」 「いや、本気で減らしてくれ」 満足そうに頷く鍵屋崎。完全にノリで返したと思われてる、即座に撤回するがその瞬間鍵屋崎の眼鏡が光る。嫌な予感。 「それならばもう少し具体的に言ってくれ。例えばレベルは見合っているから同じような問題を何度も解かされることが苦痛なのか、レベルが少し高すぎるのか、ヒントが足りないのか、君が他のこと例えば喧嘩などで忙しいから相対的に多く思えるのか、それらをある程度客観的に自己分析を交えつつ言ってくれ。そうでないとデータとして信憑性に欠ける」 ……全然万々歳じゃなかった。 ---------- -------------------- 家庭教師直・設定: ・鍵屋崎直→シスコン。家庭教師。体育以外は得意。大学生。眼鏡。 一日数時間で2万(要相談)取るが、それを補って余りあるテキスト・ドリル(手製)を置いていく。 頑張る子にはどこまでも付き合う。頑張らない子は這いつくばらせてでも勉強させる。 延長は辞さない。報酬の足りない分を物々交換で渡されることもあるが、何だかんだ貰って持ち帰る。ブラックジャックに密かに憧れている。 ・ロン→生徒。中三。 母親がアレなのでよく図書館などで直に勉強を教わっている。直には練習台と呼ばれる。 勘が良い。数学では理論より幾何学。補助線引くのがうまい。 ただし暗記科目が絶望的。元々語呂合わせ否定派だった直に語呂合わせまとめノートを一冊作らせる程。 ・レイジ→直のクラスメイト、のちに同僚。チャラい。授業に出なくても毎回良い点を取っていく。 一度直のピンチヒッターとして試験前のロンの面倒を見たことがある。 それ以来ロンロンロンロンロンロンロンロン言い続けている。直に代わってくれと言っては脱線するからと断られる。 ・ヨンイル→直のクラスメイト、のちに同僚。人に教えるのがうまく、やる気にさせるのが得意だがついつい脱線してしまうのもまた特技。 給料は大体本かグッズで使い果たす。将来の夢は花火師。 ・ハル→生徒。 ※犬 人語を理解しているのかいないのか現時点では不明。相槌はうまい。 時間をオーバーするとのしかかってくるので直は終了後すぐさま立ち去る。 ・サムライ→先輩…? オーバーワークでよく貧血になっている直に肩を貸す。 取り敢えず幼馴染設定直+ロンが気になってます。 【蛇足】 きゅんキャラの某虎兎の人+某黒バスの人→見ようによっては直ちゃんっぽい ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.02.13 23:38:20
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