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カテゴリ:🔗少プリ
決戦当日。
今日の目覚めはすこぶる良かった。疲れ切ってぐっすり眠ったせいか夜更かししてないせいかは分からないけど、とにかく体が軽い。 朝早めに起きると、朝ご飯も気持ち良く食べられる。和洋折衷な朝ご飯に顔を緩ませながら、ママと文化祭についてちょっと話す。見に来てよっていうのと治安良くないから気を付けてねって何回も言った気がするけどママはいつもみたくゆるゆるふわふわ笑っている、あー、朝から準備とかなきゃ一緒についていけるのにな。 「とかなんとか思ってたらこんな時間じゃん!」 やばい、ママと話し込みすぎた。走りながら腕時計を見ると結構危ない時間。 いつもよりちょっぴり冷たい朝の空気を押しのけるようにして前に進む、火事から逃げ出す鼠みたく足をちょこまかと必死に動かすけど時間は無情に過ぎていく。 「あ、リョウさん!やばいっスよ、このままじゃ遅刻っス!」 「んなの分かってるって!」 突然人影が現れた。勿論正体はおなじみのビバリー、二人して遅刻遅刻と言いながら走って校門に転がり込んで一直線に教室へ突進。ビバリーはふらふらになってたけど、重い荷物持ってるんだから無理ない。さて、今日恐れるべきはチャイムなんかじゃなく、それよりもっと小うるさいやつだ。息と鼓動を落ち着けながら荷物を置いて準備してると早速それが聞こえてくる。 「君はよく遅刻寸前にやってくるな。もっと余裕を持って登校することは出来ないのか」 「間に合ったんだからいいじゃん。遅刻ばっかしてる奴よりはましでしょ?それに、こんな注意ばっかしてたら時間なくなっちゃうよ」 「話を逸らすな。……まあいい、確かにその通りだ。作業が一通り終わってからにするか」 一般公開は午後から。気になったところの最終調整が終わったら通し、リハーサル、そして生徒や先生への発表と予定が結構詰まっている。注意してる時間も惜しいと感じたのか、鍵屋崎は案外早めに引き下がるけど、終った後で何が待っているのか想像にかたくない。遅刻のことから規則破ったことやら材料費ごまかして余りを着服したことその他諸々への話、思い当たるフシは沢山ある。 「…ま、いっか」 とにかく準備を始めよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.11.01 00:30:20
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