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カテゴリ:◎2次裏書
掃除していたら大昔に書いた詩発掘しました。 ******************************* さよならと呟いた その声はどこか震えていて それでも引き止められず ただ2人の影は離れ終わりが来る さよならと呟いて ひとりだけその部屋を出た 後ろから無音が責め立てる ただすまないと思うだけのずるい僕 傷付けるだけ傷付け合って これ以上ぼろぼろになる前にと 救いなど期待することもできず 2人ぼっち それぞれで決めた別離 自分自身で決めた筈なのに 跡から後から過去の僕が 「本当によかったの」と問うてくる 忘れる、忘れろ、消えてしまえと叫びかえす。 -------全く、芸がない。 僕には最初からあの子はいなかった あの子に必要とされていないのに 追うなんてストーカーじゃあないか いつかの思い出が胸をえぐる 思い出の刃は胸に、頭に、足に刺さり、 手を伸ばしあがくことしかできない 床に、壁に、空にぬいつけられた僕は 害虫の標本、それだけで ああもう、要らないよ 僕を必要としないきみなんて 勝手にどこかで朽ちてしまえばいいよ そうやっていくつもいくつもの記憶と いくつもいくつもの過去の僕を殺し憎み殺し、 ふと気付けば僕はただの子供。 想い出の支えがないの。 人に近付くのが怖いの。 1人なら気安くて 初対面なら気軽で 親密なら気安い でもそのはざまがどうにも厄介で 嫌われたくなくて追いかけられず 忘れられたくなくて諦められず 裏目に出たくなくて待ち続ける。 中庸に成りたがる中途半端。 こんな僕でも変わりたい。 今の僕をどうにかしたい。 過去を受け容れられるだろうか。 「今のきみなら大丈夫」 「その為に今まで置いといてきたんだろ」 「僕」が囁く声に勇気づけられて 置き去りにしてきた 何人ものヘンゼルとグレーテルたちとの 「迎えに来る」約束を今こそ果たそう 森の中に置き去りにした不都合を 忘却の野犬が食べて行く ぼろぼろになって それでも森の外に出てきた 記憶を トラウマを 過去の僕を 迎え入れないでどうするというの? もう『忘れんぼ』の僕は、やめだ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.28 04:34:54
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