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長押 綴

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2017.09.05
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カテゴリ:📐俺T
鷹冬過去編のミッシングリンクが最近ことにたまらなくて駄目だと思ったが衝動を抑えきれなかった反省はしています



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近所のガキに毎日ダメ出ししている。
「修行のときは最低限の動きやすい恰好くらいしてこいよ」
「なんで喧嘩の現場に何度も連れてきても喧嘩慣れしてないんだ?」
「なんでこのケガ、いつもの普通のケガと違ってるって気づかねえんだよ?」
「宿題俺にやらせようとすんな」
「下手に舐められるくらいならゆっくりでもきちんと制裁で済ませる方が100倍いいんだぜ?」
一緒に見回りもするけど、ガキは小学生だからてこてこ歩く。
それで小動物みたいな小走りでやっと追い付いてくる。
息を切らせているので「外遊びするんだから、綺麗な恰好はやめとけ」と諭す
「鷹臣くんが褒めてくれた!」とか「綺麗?私綺麗?」とか嬉しそうな声で言ってくる
ままごとのあと、おっさんじみた手付きで必死になって皿を重ねてるので
「油ものとそれ以外の皿を混ぜて重ねるなんてあなた本当に分かってないわね!離婚よ!」と諭す
帰り道で修行の質問とか言いながら俺の好みを聞いてくるので「それは企業秘密だ。誰が聞いてるかわからない」と諭す
手下と歩いてて、俺の家の近くを通りがかるとガキが道の一部をふさぎながら手下に「どうぞ!いつも鷹臣くんがお世話になっております」
ってお歳暮風にチョコをすすめてるので「最後にチョコ貰うのは俺なんだろ。それか、俺にしか渡さないとかどっちかじゃねーのか?」と諭す

夏休みの半ばだるそうに「宿題あるから修行行きたくない」って言ってきたけど宿題をやらせようとしてるのが見え見えすぎたので
「そんなんじゃいい大人になれないぜ真冬。思うのは自由だけど口に出すな。都合悪いとかなんとか、方便はいくらでもあるだろ」と諭しながらとりあえず後で手伝うから来いと誘う

俺に話しかける時「鷹臣くーん」と語尾をのばしてくるので「修行中は甘えた声だすのやめろ」と表情筋が動きそうなのを必死に我慢しながら諭す

ガキは俺より6歳下だけど、俺のことを最強だし年々若返ってる気がするとかいう理由から「鷹臣くんは蛇の生き血を飲んでる」
って手下に真面目な顔で言い始めるので「バカかお前。そういう事を何も考えずに口に出すような人間のまま、番長になるつもりか?お前も蛇の生き血飲むか?」
と今すぐ持って帰りたくなるのを我慢しながら諭す
こんな風に毎日怒っている。怖い幼馴染だと思われているだろうが、教師にも「あいつと話すと緊張する」って言わせるキャラとしては優しい方だろう。
最近は特にもうそろそろいなくなっちまうから厳しくしているが、それでもあいつがついてくるから、俺は手を緩める必要がない。
後継者として育ててるなんて噂が立ってるくらい、今まで以上に一緒に居るし、泣きながらもあいつはよくついてきている。
修行で疑問に思ったことはよく直接聞いてくるし、俺もガキが頑張ってる中で失敗しても声を荒げる事はない。
でも、そこからがかわいい。遊びながらスパルタ特訓していて、立てないのかと言うとガキは自分が見捨てられそうな気がしたのか泣いてしまった事がある。

そのときも「どうして泣くんだ?この特訓が不本意か?」といじめた。
ガキは泣いている姿がまたかわいくて、遊びたいですって頼んできても、俺がオリジナリティ溢れる改変をしてやるたびに泣く。
「一緒にいたいって言うから、できるだけ俺に近い場所だとどんなことがあるか教えようと思ってたんだけど、毎回泣くし話にならないな?結局教えても嫌がるし、俺と一緒に居ない方がいいか?」とさらに追い込んでしまった。
俺から見る限り、ガキは教えたとおりに番が張れそうにない。人とずれまくった解釈で、勝手にとんちんかんな事をしはじめる。
俺がガキを連れて喧嘩現場に赴いたあと必ず「質問ある?」「気になるところある?」と聞いては見るけど、返事はない。
そもそも意識をまともに保てているはずがないから。
それでいて説明と違う形で乱闘現場で立ち回っていたりする。
あぶないからと怒ったらそのときも泣いてしまった。
そうしたら、隣の手下に「あの人は怖いけど、ちゃんと教えてくれてるんだからがんばって」と慰められていた。
ガキは「鷹臣くん怖いけど、がんばります」って答えていた。飴ちゃんで餌付けされていた。
尻軽っぷりに苛立ちを余裕で通り越して怒りを覚えた。
それがいつの間にか、ガキが「鷹臣くんの跡継ぎです」と言いふらしている事になっていた。
手下が噂を広めたことを思うとガキを忘れて怒りに打ち震えつつも、同時に俺のドS魂に火がついた。
ガキをさらに鍛え上げることに決めた。
乱闘中も最低限の会話はあるけど、基本的にはいないものとして扱ってみる。
「もう一回がんばるから!」って言ってきたけど
「がんばるなら自分で自分の身くらい守れるようになれ。」
と、我ながらドS過ぎると思わずにやけてしまいつつ言ってみた。
こういうときの怯えたガキはすごくかわいい。しかし直後に俺の発言を丸呑みして、自己流の訓練を始めた。
仕方ないからガキの好きそうな漫画やドラマを研究し、その中に出てくる突き放しつつも鍛える鬼コーチの真似をしはじめた。
そんなことを続けていたある日、新米の手下が言ってきた。
「鷹臣さんやり過ぎじゃないっすか?相手は弱そうな女の子ですよ」
「だから何だ。一見弱そうで喧嘩が強いなんて面白い番長になりそうじゃねえか。見た目で判断する奴ほど叩きのめせるだろうしな」
と返すも、手下はしっくりこない顔で頭を捻っていた。
そんな俺をガキがまたちらちら見ている。くそ。かわいい。
Last updated 2017.10.07 02:15:40





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最終更新日  2017.11.28 02:01:55
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