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テーマ:本日の1冊(3690)
カテゴリ:本・読書
第136回(平成18年度下半期)芥川賞は青山七恵さんの「ひとり日和」でした。読んではいません。
その時の候補作の一つが、『植物診断室(星野智幸)』です。 いつも読む新聞夕刊のコラムに、この候補作が受賞作より劣っている訳ではないと、書かれていたこともあり、図書館で見つけ借りてきました。 125ページ。往復のバスと電車の中で読み終えました。 タイトルの『植物診断室』とは、主人公の水鳥寛樹が、治療に通う診断室のことで、治療の場面は幻想的、SF的だが、それ以外は、現実的な描写である。 主人公の寛樹は40歳と少しといった商社努めの独身男性。 独身だが、それは人との付き合いを曖昧にできない性格のため、性別に関係なく独身だという存在。 ただ、子供にだけは好かれるという人間。 妹の亭主の同僚(小学校の先生=離婚している母親)の子供の面倒を大人の男として見ることから、その子供の母親との関係が緩やかに移ろうという物語。 子供、散歩、一人(孤独とは違う一人)が、キーワード。もう少し推敲をし、中身を詰めていくともっとよくなるように思った。読んで損はない。 ![]() 植物診断室 星野智幸 文藝春秋 2007年1月15日 第1刷発行 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.18 22:41:07
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