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テーマ:本日の1冊(3690)
カテゴリ:本・読書
コルタサル、アストゥリアスの短編に続いて3冊目。文庫本で今手に入るラテンアメリカの短篇はボルヘス(岩波文庫)を除くと、あと集英社文庫の「ラテンアメリカ5人集」。次は、その5人集。
中の「アウラ」から・・・ 【君は時計に、人間の思い上がりが生みだした、偽りの時間を計るあの役立たずのしろものに二度と目を向けないだろう。時計の針は、真の時間を欺くために発明された長い時間をうんざりするほど短調に刻んでいるが、真の時間はどのような時間でも計ることはできない。】 【】引用 「アウラ」は夫(リョレンテ将軍)がフランス語で残した未完の回想録を完成させたいと言う夫人(コンスエロ夫人)の出した新聞広告に応募をし、その仕事をその夫人の館でする青年(フェリーペ・モンテーロ)が、夫人の姪(アウラ)に恋をして・・・、という物語。だが、ボクのこの説明は「アウラ」の本質から遠く隔たったものである。あえてこう書くことで、「アウラ」をはじめとした6つの短編、小説の面白さとはをお伝えできれば嬉しい。 仕事に回想録の完成を頼まれた青年の一方的な思い(アウラへの恋心)が(簡単に書けばこうなる)、このような小説になるのだという驚き。 ますます、ラテンアメリカ文学に嵌っていく・・・。 フェンテス短篇集 アウラ・純な魂 他四篇 カルロス・フェンテス 木村榮一訳 1995年7月17日 第1刷発行 2009年11月11日 第3刷発行 岩波文庫 赤794-1 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.09.16 08:49:48
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