カテゴリ:歌謡曲/映画/テレビ
1977年4月から「ジャッカー電撃隊」が放送されました。「秘密戦隊ゴレンジャー」の後番組です。
主題歌の「ジャッカー電撃隊/作詞:石ノ森章太郎、作曲・編曲:渡辺宙明、歌:ささきいさお、こおろぎ’73」ですが、歌の冒頭部分がとてもキャッチーで、一度聴くと忘れられないくらいインパクトがあります。 冒頭の部分を記します。 (ジャッカー、ジャッカー、ジャッカー) スペード ダイヤ ヘイヘイヘヘイ ハートにクラブ ヘイヘイヘヘイ いくぞ コパック つっこめつっこめつっこめつっこめ ヘイ フォアカード ーーーーーーーーーー 「スーパーアニソン作曲家 渡辺宙明大全 世界が熱狂するアニメ・特撮音楽の神様/腹巻猫&宙明サウンド研究会/辰巳出版/2019年9月25日」 p84に「ジャッカー電撃隊」に関する渡辺宙明さんのインタビューがあります。 ー それまでのヒーローもの主題歌とは違う曲調ですよね。先鋭的というか、無駄を排したカッコよさがある。 そう、宙明サウンドと言っても同じではなく、絶えず変わってきている。 ー イントロで「ジャッカー」とささやき風に入るのが印象的です。これは録音のときに指示を出されたんでしょうか。 これは私が指定しました。やはり「ジャッカー!」なんて力強く言ったんじゃだいなしで、これが魅力的なんですよ。「ヘイヘイ」「つっこめ つっこめ」は詩にあったと思いますが、メロディを作るために私が言葉を重ねてくり返しました。 ー 詩が悲壮感に富んでいますね。特に2番はすごくハードな詩で、子ども向けの歌とは思えない。 だからBパートはちょっと悲し気なメロディを付けました。Aパートはリズミカルに行けたので、「よし、思い切ってこうやろう」とあのメロディにしたんです。ここが聴きどころですね。『ゴレンジャー』からがらっと変えてみました。 ーーーーーーーーーーーーー 「泣き虫プロデューサーの遺言状~TVヒーローと歩んだ50年/平山亨/講談社/2012年11月27日 第1刷発行」 p216を見ると、プロデューサーの平山さんが「ジャッカー電撃隊」のスポンサー探しに苦労されたことが書かれています。 『ゴレンジャー』に続く、戦隊第2作。これは『ゴレンジャー』みたいなものという発注だった。 今回はトランプのA、J、Q、Kから4人。4人だと並びが難しかった。 戦隊は、玩具メーカが単独スポンサーになってくれれば、万歳なのだが、単独は無理と言われる。いつも問題になるのは、玩具の発売サイクルの関係で、2月に新番組にしたいと玩具メーカーは言う。2月新番組というのは、他の企業は、たいてい端境期で、タイミングが合わない。2月にぴったりのスポンサーがいなくて、いつも揉めていた。「何でこんな時期に止めるんだ」と。「そういうサイクルでやられたんじゃ、ついていけない」とのってくれない。 たまたま、代理店の人が後楽園と仲良しだった。後楽園には後楽園のキャラクター、ドンチャックがあるが、そういうのもやってみたいという意向だった。後楽園の決算期は、丁度2月。まさしく渡りに船。それで「平山さん、一緒に行ってくれない。結構、向こうご機嫌でね」。そのお陰で、あの枠はもの凄く安定した。2月に変るのに合うスポンサーは珍しい、大抵が4月。良く見つけた。 視聴率は、最初の13.6パーセントが最高で1クールをすぎると1ケタに低迷。第23話から宮内洋くんが変身するビッグワンを登場させるも、第35話で終了したことが残念。 ーーーーーーーーーーーー 「ジャッカー電撃隊」 ーーーーーーーーーーーーーーー 「スーパーアニソン作曲家 渡辺宙明大全 世界が熱狂するアニメ・特撮音楽の神様/腹巻猫&宙明サウンド研究会/辰巳出版/2019年9月25日」 「泣き虫プロデューサーの遺言状~TVヒーローと歩んだ50年/平山亨/講談社/2012年11月27日 第1刷発行」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.08.14 09:31:18
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