カテゴリ:大和絵
平清盛とその一族の繁栄を象徴するのが、厳島神社。 今では世界遺産とか・・・そんな認定をされなくとも、元々素晴らしい環境に、素晴らしい創意によって造営されたので、これは、日本人の英知そのもの。 瀬戸内海の穏やかさと、潮の満ち引きとを最大限に活かしたのです。 清盛は、この社の建設によって平家の存在を誇示し、その権威の源と定め、未来永劫栄え続けようと企図したのでした。 天皇の行幸を戴いた時の清盛の感激は並々ならぬものがあったのです。 時は移り、平家は滅び、源氏の時代。さらに数百年過ぎ去り、遺されたものは、社と有名な平家納経。 大和絵の白眉とされ、その装飾性は何時の時代にあっても、衆人脅威の風格を備えています。 ![]() ![]() お経ですから、文字が中心なんですが、今となっては、お経に価値を抱く人は希ですから、お経そのものではなく、扉絵とか、金銀細工のデコレーションの方に愛着を感じるのです。 ![]() 神社なのにお経であることもおかしな話で、太古の昔から厳島神社は存続してきたのが、清盛の目に留まり、ここを再興して、わが平家の権威の象徴としよう! と、計画したのでしょう。 清盛にとっては、お経でも神社でも、何でもいいので、とにかく我が平家の隆盛こそ至上のテーマであったのだと思います。 ![]() ![]() 仏の功徳も平家様のおかげ・・・・と言う訳ですね。 動機はどうであれ、作品として美術品として、その価値はイマダに衰えてはいません。 お経であってもなくても、この装飾美は、万人驚嘆のレベルだからです。 こういうのが、日本の美術品ですよーーー。っと、世界に向かって大声で言えるクラス。 いまだに、このレベルの装飾美が生まれてない? ところをみても、その立派さは認められるところ。 一部汚損があって、かの俵屋宗達が、江戸初期に、昭和になって、大和絵の名手、安田 靫彦(やすだ ゆきひこ)画伯により、修復されています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年07月01日 09時56分34秒
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