テスラ、生産地獄の改善?
テスラはようやく量産のスタートラインに立つことができようだ。 テスラのイーロン・マスクCEOは、初の量産モデル「モデル3」の操業開始前に工場スタッフに「生産地獄」に追い込まれると告げた。 モデル3の生産は、2017年の第四半期に週に5,000台以上、2018年には週に10,000台以上に増産される予定としていた。実際は、2017年の第3四半期の生産台数は260台と発表。 2018年第1四半期後半までに週あたり5000台と下方修正した。 テスラの2017年度通期決算は、最終損益がマイナス19億6140万ドル(約2150億円、前年同期比で約13億ドルの悪化)と、過去最大の赤字。 はじまったのは生産技術確立のための地獄。 テスラは「生産地獄」から、 ようやく抜け出したかもしれない 2018年4月8日 WIRED.jp 昨年7月にテスラが「モデル3」の生産を開始したとき、イーロン・マスクは工場で働くスタッフに向けて、自分たちはこれから「生産地獄」に追い込まれると告げた。 これまでにない需要に対応するために、生産能力を大幅に引き上げる必要に駆られていたためだ。 あれから9カ月以上が過ぎたいまも、マスクがその“地獄”から抜け出す道を見つけていないことは明白である。 だが少なくとも、正しい方向には進んでいるように見える。 テスラが4月1日に発表した四半期の生産統計によると、3月最終週のモデル3の生産台数は2,020台に達している。 これは直近1週間に限った数字で、また現時点でマスクが目標に掲げる週2,500台には届いてはいない。 だが、大きな進歩ではある。 なお、3カ月の合計生産台数は9,766台となり、週平均では約800台だった。 …(略)… 電池パックと自動化をすすめた生産ラインの両者がボトルネックのようだ。 どうやら生産することの地獄は抜け出しつつあるのかも知れない。 だが、大量にロボットを投入した生産ラインが、採算にのっているのかは不明。 外から見る限りは、コストのかけ過ぎであり、「モデル3」の売価に見合っているとは思えない。 バックオーダーの生産・供給を凌いだとして、今後、新規受注をどれだけ獲得できるのかは不明。 3月23日に起きたモデルXの衝突死亡事故は、自動運転システム Auto Pilot が作動中だった。 12万3千台のリコールを明らかにした。 ブランド・ロイヤリティ低下、あるいは根拠のない熱狂はさめると思われる。 モデルSなどの高級車に比べ、量産車は薄利多売になる。 テスラが迎える地獄は、まさにこれから。