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カテゴリ:続 ごめんね、にゃあ君
第18話
にゃあ実ちゃんは持久力がない。廊下を元気良く走るが、7、8往復もすると疲れて座り込んでしまう。それもスペースのあるリビングではなく、廊下の真ん中にでんと座るので、私がダイエットのためにもうちょっと走ろうと思っても邪魔でしょうがない。廊下の真ん中に縦に座ってくれるのならまだいいが、時には通せん坊をするように進路をふさいで横に寝そべるので、危ないったらありはしない。自分が走るのをやめた時は、人もやめないと気が済まないようだ。無視して続けてみるが、踏みつけたら大変なので、にゃあ実ちゃんを跨ぐ時は減速する。僅か5メートルの廊下で減速したら、運動にも何もなりはしない。結局こちらもやめざるをえない。 廊下でにゃあ実ちゃんが寝転んでいる時にピンポン球を持ち出してピンポンを試みた。(実際はピンポン玉を素手で軽く打って転がすだけなのだ。)にゃあ君にはテラスで手取り足取り教え、5、6回ラリーができるようにはなったが、お互い楽しむところまではいかなかった。あのにゃあ君でさえそうなのだから、にゃあ実ちゃんには無理か(失礼!)とあまり期待していなかった。 ところがにゃあ実ちゃんはピンポンの才能がある。初めの頃こそあさっての方向へ打っていたが、続けるうちにかなり正確にボールをコントロールできるようになった。手の平や甲を上手に使ったり、体から少し遠くに転がった時は、ぐっと体を伸ばして打ったりもする。時たまスナップをきかせていいレシーブを返す。 にゃあ実ちゃんのテクニックはぐんぐん上達し、独りで右と左の前足を使ってドリブルまでできるようになった。時にはミスをして変な方向に転がしてしまう。初めは打ち損なってもなかなか取りに行こうとしないので、諦めて球拾いに行っていたが、ずっと遊んでいるうちに、失敗したら取りに行くというルールを覚えた。今ではにゃあ実ちゃんが失敗した時はちゃんと自分で取りに行くようになった。ただ、ボールのところへは行くものの、そこから勝手に転がし始めて更に遠くへやってしまうことが多い。球拾いは苦手なようだ。 (レシーブ!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.11.02 19:24:59
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