東北大震災のおきた3月11日・・・横浜での出来事
3月11日、会社で仕事をしている時に『東北大震災』が発生しました。私の会社のあった所は比較的地盤が良かったせいか大して揺れず、外からは沢山の悲鳴が聞こえましたが・・・事務所にあった書類が少し落ちてきた程度でした。場所は関東の海沿い。横浜です。幸い、近くに居た社員は全員無事でした。念のため外に出ている社員の人達の安否を確認しようとした所・・・『全く電話が繋がらない』のです。「もしかして、これって結構ヤバイんじゃないの・・・」そんな事を言っている最中にも余震が起こりました。皆、不安で仕事どころではなくなったためネットで地震情報を検索してみたのです。ニコニコ動画を開くと・・・そこには津波に襲われる仙台の映像が。「え、嘘でしょ?」それが皆の第一声でした。そんな時、社長あてに取引先から一本の電話が掛かってきました。『うち、みんな社員帰すけどどうする?』取引先のビルは相当揺れたらしく、コピー機が吹っ飛び社員の方が打撲したそうです。取引先の社長も、もう会社に居たくなかったらしく・・・帰宅命令を出すとの事でした。結局、社長と相談して今日はもう仕事になりそうもないし、社員の帰りを待ってから帰宅をしようという話になりました。ところが・・・営業が全く会社に帰って来ないのです。そう、渋滞に巻き込まれていました。やっと繋がった電話でも相当遅くなる事が予測されたため一番家の遠かった私は、社長の車で家まで送って貰える事になりました。といっても、私の家までは約10キロ程度しか離れていない住宅地です。地元の人間しか通らないような裏道を駆使して家まで送ってもらいましたが・・・その間に見た国道には、帰宅困難者が何キロも続きそうな列を成して歩いていました。何よりも不安になった事は、家の近所の住宅街の明かりが全て消えていたことです。その様子を見た社長は「俺、明日みんなに遅れてもいいから出社するようにって言っちゃったけど大丈夫かなぁ・・・」と呟いていました。「まぁ、電車で来るのは私だけだし大丈夫じゃないですか?」そんな会話を交わしつつ、湿っぽい雰囲気で家まで送ってもらい、社長には、自分が知りえる裏道を教え別れました。自宅から会社までは電車で1駅しか掛からない場所なので自転車で行けば良いか・・・程度にしか考えていなかったんです。家の窓を見ると、ほんの少し薄明かりが付いていました。停電しているのは、周囲が真っ暗なのですぐにわかりました。湿っぽい雰囲気は苦手なので「ただいまー!」と元気よく居間に続くドアを開けると・・・そこに、いつもの居間はありませんでしたランタンの明かりに照らされていたのは、真っ二つに割れた食卓机と壊れたサイドボート。部屋の中のありとあらゆるものが床に散らばっていました。しかも、テーブルに置いてあったペットボトルがサイドボードの扉に突き刺さっていたんです。居間で座っていた母は、間一髪の所で倒れてきたサイドボードから逃れましたが・・・もしも当たっていたら・・・おそらく大怪我では済まなかったと思います。自分の職場から10キロも離れていない場所でも場所によってはこんなにも被害が違うのかと驚きました。近所の方が差し入れに人数分持ってきてくれていたお弁当をガスも電気も止まっていたので、冷たいまま家族と食べました。災害用に用意していたラジオを聴きながら。ガスが止まっているので当然、お風呂も入れません。化粧落としのシートで顔を適当に拭いていると、電気が一時的についたのですが・・・居間の被害は凄まじく、暗くて気が付かなかったのですがコーヒーメーカーなども倒れてガラスの破片が散乱していました。何だか異常な事ばかりが起こって疲れてしまったので休むことにしました。3階の自室の扉を開けると、いつもとは違う圧迫感を感じました。圧迫感の原因は・・・180センチ程の高さのある学習机が1メートル程手前に移動していたためでした。プリンターやパソコンを置いているキャスター付きの台に至っては部屋の中央まで移動していました。もしも、ここで地震にあったら・・・私もコピー機に吹っ飛ばされていたに違いありません。この日、横浜の最大震度は5強でした。全く被害も無く過ごせた会社、コピー機が吹っ飛んで来て怪我をした人のいる会社、そんなに離れていないのに居間の机が真っ二つに割れた私の家全てが数十キロ範囲内の話ですが、場所によって被害が違うんです。うちは大丈夫?その日、大丈夫じゃない場所にいるかもしれないし、同じ場所でも、その時は大丈夫でも次はダメかもしれません。ちなみに・・・我が家は鉄骨造で普段はあまり揺れません。建築業を営む父が、家を建てる時に高層ビル用の鉄骨を使って建てた家ですから・・・普通の戸建てとは比較にならない程頑丈です。それでも、地震の来かたによって家が頑丈でも、地盤が良くても・・・被害にはあってしまうんです。今からでも遅くはないと思います。防災のための備えをしませんか?