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カテゴリ:邦画コメディ
1996年8月4日。
日本が誇る名優・渥美清さんが亡くなられました。 あの人が主人公をつとめる『男はつらいよ』シリーズも、第48作『寅次郎紅の花』(1995年)が最終作となりました。 しかし第49作となる『男はつらいよ・寅次郎花遍路』の企画はすでに決まっていたそうです。 予定されていたマドンナ役は田中裕子さん。 彼女の兄役で西田敏行さんが出演することになっていたとか。 長年に渡り当シリーズを手がけてきた山田洋次監督は、このキャストをそのまま使用し、渥美清さんの追憶映画を製作。 その作品が公開されたのが、『寅次郎花遍路』が封切りとなる予定だった1996年の今日、12月28日です。 虹をつかむ男(期間限定)(DVD) ◆20%OFF! 『虹をつかむ男』(1996年) ロケ地は徳島県。 倍賞千恵子さんや前田吟さん、三崎千恵子さんに下條正巳さんに佐藤蛾次郎さんら、『男はつらいよ』シリーズのレギュラーメンバーが数多く出演されてます! 西田敏行さん扮するこの映画の主人公・白銀活男の相方である平山亮を演じるのは、『男はつらいよ』のシリーズ27作目・『浪花の恋の寅次郎』(1981年)以来最終作まで寅さんの甥・満男役を演じてきた吉岡秀隆さんです。 主人公が単館系映画館の館主ということで、様々な映画の上映シーンがありました。 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989年)・『雨に唄えば』(1952年)・『禁じられた遊び』(1952年)・『かくも長き不在』(1961年)などなど。 そして1番最後に登場した作品が、シリーズ1作目・『男はつらいよ』(1969年)です。 [DVDソフト] 男はつらいよ (第1作)HDリマスター版 この映画を白銀活男と平山亮が、ふたりが勤める映画館で並んで腰掛けて一緒に観るシーンがあります。 ずっとふたりで笑い声をあげてたんですけどね。 寅さんがひとり鼻歌を歌いながら歩くシーンで、ふと亮が隣を見ると、なぜか活男がすすり泣きしてました。 ……渥美清さんが亡くなられたとき。 もしかして山田洋次監督は、あんなふうに別れをしのんで泣きたかったのかな、なんて勝手に想像していたものです。 そう考えると、活男の涙も寅さんの死を悼んでのもののように見えてきました。 そして映画には、なんと、CG合成で渥美清さん扮する寅さんが一瞬だけ登場します! ファンはこの映画で、27年間続いた『男はつらいよ』シリーズに、別れを告げることとなったのでした。 で、1年後、シリーズ第2弾『虹をつかむ男・南国奮斗篇』が登場。 虹をつかむ男 南国奮斗篇 / 西田敏行 でもこちらは、1作目ほどの高評価は得られなかったようです。 そのせいか、この2作目が最終作となりました。 『男はつらいよ』に代わるお正月映画としてスタートしたこの作品。 やっぱりあの超長寿映画シリーズのバトンを受け取れるものなど、もう現れないってことなんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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