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↓前回です♪
『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十九段 ★☆★☆ 第二十段 菩薩!出てこいっ! 師匠をどこに隠したんだ! 菩薩!近くに居るんだろう! 悟空は口汚く何度も怒鳴った。 怒りと火事の熱気とで、血がたぎっていた。 お観音様! 白竜も悟空とは別の方向を見て大声を出した。 教えてください!お師匠様は何処なんです! 『おいっ』と、 ほどなく白竜は叫び続けている悟空に手で空を示した。 見上げると腹を下界に向けて横たわった巨大な仏の姿が空を覆っており、 細い首の壺から甘露水の一滴を落とすのが見えた。 その滴の落ちた一点を中心として同心円状に 空気の波が次々に生まれて、 見る見るその波紋に押し広げられ 炎は消えて行った。 煙も残さない。圧倒的なパワーを見せつけられた。 菩薩の凄さは分かっている悟空と白竜は感動もなく、 多くを考えず素早く鎮火したばかりの地上に降り立った そして、周囲を見渡した。 菩薩も降りて来た。 地上に降りてきながら大きさを悟空たちに合わせた。 彼等の前に立ちふさがるように雲の絨毯の上に立った。 その後ろ隣りに紅孩児が少し俯いて、無表情に立っていた。 仏のふたりは静かであり 痺れるような怒りに包まれて息の荒い悟空たちとは全く対照的だった。 『おいっ、紅孩児』悟空は皮肉な顔で相手をねめつけながら言った。 『お前が、菩薩の弟子になったからって、 俺は何も期待しちゃいなかったさ』 すると紅孩児は悟空より更に皮肉な表情になりながら 『俺もお前が三蔵の弟子をしおらしく続けている振りで、 早晩、三蔵の首を締めにかかるだろうと分かっていたさ』と言った。 『なんだとーっ』 悟空は如意棒をふりかぶった。 『やめろ悟空』 白竜が割って入った。 『馬の方が気がきいてる』と紅孩児がうすら笑った。 『こいつっ』と悟空は仲裁役の白竜の背中を押しのけようとした。 『この有り様を見て、もう三蔵が死んだとは思わないのか』 と紅孩児は言った。 『いいかげん諦めたらどうだ』 彼はふたつの身覚えある形の大きな炭に、頭を振って鼻先を向け、 ぐいと眉をあげ得意そうに悟空を横目で見た。 八戒と悟浄。。 『もう少し小さい炭を探すといいさ』 『お前、殺すぞっ』悟空は、 白竜が羽交い締めにしなければ紅孩児に飛びかかっていたはずだ。 そして怒りで隙だらけの悟空は紅孩児の 1丈8尺の火炎槍で一突きされて また回復までに無駄な時間を食うことになっただろう。 つづく ↓次回です♪ 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二十一段 最初からお読みになりたいごキトクな方は (たぶんいらっしゃらないと思うけど) 下記の 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ早見表 ↑ からどうぞ♪ 『三蔵、妊娠したってよ』↓シリーズ(笑) 三蔵、妊娠したってよ 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第二段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第三段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第五段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第六段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第七段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第八段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第九段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十一段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十二段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十三段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十四段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十五段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十六段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十七段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十八段 『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第十九段 ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン 以上全部同じ人(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.25 16:10:36
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