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カテゴリ:数学
温故知新ラーニングです。
今日から12月。令和元年も残り1ヶ月です。 個人的には、 秋がなく、あっという間に冬到来!⛄ という感じです。 まさに、 Time flies like an arrow. 「光陰矢の如し。」ですね。 受験生は焦る気持ちもあると思いますが、 1つ、2つ、…と 得点できる箇所を増やしていく気持ちが いいでしょう! 過去問に取り組む中では、本当に難しい問題、 さらに悪問もあるので、軽く流すという姿勢も 時には必要です。 さて、今回は数学です。 私が今まで接してきた友人との話で、 誤解している人が多いのでは…? と感じたことを綴ります。 まず、考えてみてください。 「0.… となっているんだから、1に達していない。 1より小さい。」 と言っている人が実に多かったです。 ある友人には、こんな話を展開しました。 3分の1を小数にすると、 0.33333333333…(3が無限に続く) 3分の2を小数にすると、 0.66666666666…(6が無限に続く) では、 3分の3を小数にすると、 0.99999999999…(9が無限に続く) さらに、 3分の3を約分したら1になる。 だから、 0.99999999999…(9が無限に続く)は、 1と等しい、イコール(=) ってことにならない? と投げかけたところ、 わかったような感じの人もいました。 でも、 「約分したら1と等しいけど、 0.9999999…って言っている内は、 1より小さいんだよ。」 と反論もありました! この反論、 気持ちは分かります。 でも、数学的には全く??でした(笑) さて、友人との話は終わりにして、 0.9999999…(9が無限に続く)について、 (a) か(b)か、いろいろ確認したくなりました。 (a) 1より小さい (b) 1と等しい そこで、「温故知新」は、 身の回りの電子機器・ソフトに頼ってみました。 電子機器・ソフトは2つ。 (1)電卓 (2)Excel(パソコン表計算ソフト Microsoft社) (1)電卓(8桁表示) 1÷3= 0.3333333 そのまま3倍してみると、(×3=) 0.9999999 その値から1を引くと、 (-1=) -0.0000001 1との差が出ました! つまり、 電卓の解答では、 (a)1より小さい ということになります。 反論した友人の答えは正解か⁉ あるいは、 友人と電卓の思考は同じか⁉ (2)Excel(パソコン表計算ソフト Microsoft社) 1つのセルの中に、 =1/3*3 ※1を3で割る。さらに3をかける と入力すると、 1 と表示されました! なんと、 (1)電卓と(2)Excelで答えが分かれました! (2)Excelで小数点以下の桁数を増やしても、 切り上げ、切り捨てをしてみても、 1.00000000000 と表示されました。 つまり、 Excelの解答では(b)1と等しい ということになります。 2つの電子機器に頼ったら、答えが一致しない そこで、「温故知新」の私としては、 やはり、原始的に手で計算するのが一番! と思い、早速やってみました。 高校数学で登場する内容を鳥瞰すると、 大きくは2通り、細かくは3通りの解法が 思い浮かびました。 それを以下に記します。 手で計算した答えはすべて一致しましたね! 数学では、プロセスは違っても、 正しい解法で求めた答えは必ず一致します。 <結論> 0.99999999999…(9が無限に続く)は、 1と等しい。 では、 なぜ2つの電子機器の間で答えが違ったのか? 考えてみましょう。 (1)電卓では、 3で割った時点で 0.3333333 と切り捨てをして有限小数にしている。 もはや無限小数ではなくなっているのです。 (2)Excelでは、 3で割って、3をかける処理を繋げて、 分数の約分と同様の処理をしている。 セルを分けて2段階にしても同じでした。 そのため、両者の答えが異なったのでしょう。 手書きの解法を見比べてみると、 個人的には、小数点以下の数を一掃している 解法①が一番すっきりしているように見えます。 いかがでしょうか? 解法②-1 等比数列の和の項数nを無限に大きくする 解法②-2 無限等比級数の和を求める 数学Ⅲで扱う、極限、無限大∞の概念は、 なんか不思議な感じがします。 解法②-1は解法②-2とは異なり、 直接的に無限に続く数列の和を求めていません。 数列の部分和の極値を求めたに過ぎません。 よって、厳密に言うと、 今回の問題において、(b)1と等しい と結論づけるには無理がある解答と言えます。 解法②-2ならば、問題ないでしょう。 数学における等しい、イコール(=)というのは、 小学1年生の算数から登場しています。 でも、厳密な意味では、大学数学の範囲なのです みんなが当たり前に使っているイコール(=)は、 数学的には、実はとても難しい概念です。 最後に、電卓の使用についての付け足しです。 <試験・検定における電卓使用の可・不可> ○通常の学校の入学試験 ⇒ 不可! ○センター試験(数学・理科・簿記)⇒ 不可! ○数学検定 1次:計算技能検定 ⇒ 不可! 2次:数理技能検定 ⇒ 可 ○簿記検定 ⇒ 可 勉強中の電卓使用については賛否両論ありますね。 ・全体の流れを確認したい ・時間を短縮して効率を高めたい ・他の思考に集中したい 等 電卓使用が別の目的に向かう助けになるならば、 私は使用OKだと思います。 単なる怠けの電卓使用はNGです。 筆算そのものを苦手としている人は、 できる限り自分の手計算を優先させましょう! 何かご質問等ございましたら、 コメント、またはお問い合わせフォームでお願いします! ※フォームから送信して、直接に連絡とることができます! ご質問のみの場合、ハンドルネームも可。 勉強、苦手! やり方わからない!という方、大歓迎 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◎家庭教師に関するお問い合わせ! 遠隔型! 家庭教師『温故知新』(個人契約) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.03.14 11:23:36
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