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怪獣亭非日常

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2011.01.12
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「サンダーマスク」のコミカライズは小学館の学年誌、少年サンデー及びてれびくんの前身である小学館BOOK、秋田書店の冒険王で描かれています。
それぞれの掲載状況をまとめてみると以下のようになります。
週刊少年サンデー 手塚治虫     72年43(10月8日)号~73年2(1月7日)号
別冊少年サンデー やまと虹一    73年1月号~73年3月号
小学館BOOK    池原成利     72年11月号~73年3月号
よいこ      森藤嘉宏 73年2月号のみ
幼稚園       池原成利 72年11月号のみ
小学一年生    原成 72年11月号~73年3月号
小学二年生   長谷川猛 72年11月号~73年3月号
小学二年生   西井とおる 73年4月号
小学三年生   池原成利 72年11月号~73年3月号
小学四年生   原成 72年11月号~73年3月号
冒険王    長谷川猛 72年10月号~73年4月号
別冊冒険王  長谷川猛 72年秋~73年5月号


このうち手塚治虫のコミカライズはサンダーマスクとデカンダー、登場人物は共通するもののTVとは無関係なオリジナル作品。
こちらは今でも秋田文庫や秋田サンデーコミックスで読めますね。手塚本人が全集の後書きであまりよく書いていないため評判があまりよくない作品ですが同じ時間を生きられなくなった恋人たちの悲しい物語でありTVとは全く別の感興をそそる作品です。サンダーマスクに興味のある方であれはその違いを楽しむ意味でも一読をお薦めします。

また『プラモ狂四郎』で知られるやまと虹一の別冊サンデー版は僅か3回ながら独自のヒーローものになっていて漫画としても面白い作品です。デカンダが魔獣でなく雪女や大仏を使役するのが興味深く最終話は何とニセサンダーマスク編。当時ダイナミックプロをやめたばかりだったため永井豪的な可愛らしい美少女、血へどを吐くバイオレンス描写が楽しめる異色のサンダーマスクです。

その他の作品は正統なTV作品に準じたコミカライズ。それぞれの作品については色々特徴があるので1度には書ききれないので今回は1話を除くと最もコミカライズされているエピソードである第12話『残酷!サンダーマスク死刑』、第13話『はるかなる銀河の果て』の物語とそれを元に描かれた漫画を紹介してみましょう。

まずTVのおおまかなストーリーを追ってみよう。
12話はまずデカンダから流星鉄仮面の幹部交代劇が描かれる。流星鉄仮面はサンダーマスク=命光一の妹リンに化けて周囲の人間を欺く。光一は子供の頃から会っていない(1万年前はリンは子供だったんでしょうね)リンを本物かどうか判断しかね疑いの目を向ける。流星鉄仮面はサンダー星人を発狂させる鈴と魔獣メガトロンを使いサンダーマスクを殺して十字架に磔にしてしまう・・。

13話。考古学研究所の面々は正体を現したニセのリンに人類を滅ぼす兵器の開発を命じられる。まゆみの弟・勝也は研究所を抜け出し流星鉄仮面に対抗できるサンダースパークガンV-7 の部品を探していた。一方サンダーマスクは本物のリンに助けられ奇跡の復活を果たす。

オリジナルの脚本を担当したのは第1話や最終回など全10話を担当したメインライターの上原正三。
主人公が殺されてしまう中盤の山場、ターニングポイントでどことなく『セブン暗殺計画』前後編を思わせる娯楽性に富んだエピソードです

『幼稚園』73年2月号、森藤よしひろ。
大コマの4ページ!メガトロン(なぜかメトロンガと表記)をサンダーイナズマ斬りで倒すそれだけの展開。流星鉄仮面は未登場。

『小学一年生』同2月号、原成(池原成利)。
流星鉄仮面とメガトロンがドライブする光一たちを待ち伏せるもあっさりと倒されてしまうという逆にびっくりな展開。
この原成名義も含めて5誌で『サンダーマスク』を描いた池原成利は手塚治虫のアシスタントで『魔女っ子メグちゃん』が代表作。
当時、特撮やアニメのコミカライズを多く描いています。80年代にも『聖戦士ダンバイン』や『重戦機エルガイム』『機動戦士ガンダム0080』などのサンライズ作品、ゲームの『ロックマン』シリーズも手掛けています。

『小学三年生』73年1月号~2月号、池原成利
デカンダの処刑からニセモノ・リンの登場、弱点の鈴、サンダーマスク処刑(槍で後ろから)と前半は比較的忠実。後半はやや駆け足で必殺の武器サンダースパークガンV7を探す件が省略、メガトロンはTVではサンダーマスク復活のために登場する本物のリンが操る円盤によってなんと倒されてしまう!池原版のリンはいずれもベレー帽を被った手塚調の美少女。

『小学四年生』同1月号、原成(池原成利)。
見開きの漫画による情報ページ。ベレー帽のリンにデカンダの首をはねる流星鉄仮面、鈴の音に苦しむサンダーマスクの姿がダイナミックに描かれています。

『小学館BOOK』同1月号、池原成利
同じくベレー帽のリンが登場するも光一に「誰だ!」と言われる始末ですぐ正体を現す流星鉄仮面。鈴の音で幻惑するも逆転され実にあっさりと倒されてしまう。
コミック版の流星鉄仮面はリンに変身していた、という展開のためか女口調で喋りオホホホと笑うのが定番になってます。

ここであげませんでしたが『小学二年生』では流星鉄仮面は未登場。該当の1-2月号ではドロドロン、デーゴンH が登場しています。
その小学二年生版を描いたのは長谷川猛氏。
小学館の学年誌及小学館BOOKで流星鉄仮面未登場なのは唯一小二長谷川版だけ。
しかし同じく長谷川氏が手掛けた冒険王版は他誌にはみられない過激な展開が見られます。
それが身体を貫かれ首を斬りおとされるサンダーマスク、の描写です。

『冒険王』73年1月~2月号、長谷川猛
当時のコミカライズで圧倒的な分量を誇るのが長谷川『冒険王』版です。
1回の連載量が10ページに満たない小学館学習誌の各作品に比べるとTVの内容を不足なくとりこんでいるといえるでしょう。
それどころか過剰な描写が多く73年1月号ではメガトロンのツノがサンダーマスクの胸を貫通、さらには流星鉄仮面が魔剣流れ星でデカンダと同じようにサンダーマスクの首を斬りおとしてしまう、というこの上ない残酷な展開になっています。
なお、この1-2月号(2月号は別冊のTVコミック)の前後編は合わせて100ページ近くの分量なのですがザリバザーンの登場する第11話、及び デーゴンHが登場する第15話が前後を挟んだ内容です。
余談ですが流星鉄仮面の登場するもうひとつのエピソードである第14話『魔獣を呼ぶけむり』(ガエンボー登場)も『冒険王』冬の増刊号で漫画化されているので流星鉄仮面が登場する都合4話分のエピソードは全てコミカライズされていることになりますね。
冒険王版の2月号で流星鉄仮面は倒されてしまいます。
本来TV最終話で流星鉄仮面は命光一の発明したミサイルを愚かにも自信たっぷりに正面から受けて死んでしまうのですがこの展開ならば漫画版での最後の方がまだ納得がいくような気がします。

というわけでその他のエピソードも機会をみて紹介していきますので乞うご期待。





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最終更新日  2011.01.13 03:33:05
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