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先輩ザビエルは、まじめな男だ。
だが、オレが、ゲロで、部屋を破壊したら、 オレを、拉致して、 無理やり、風俗おごらせたのは、 去年の冬。 そこで、オレが、吹き込んだ、 「昭和のアンダーグランド」物語。 この地方都市に、「昭和の遺物」として、 未だに、棲息を続ける、「闇物語」。 ホントは、大したことないんだけど、 ゲロ事件への追撃をかわすため、 いろいろ、語ってたら、 「先輩ザビエル」は、 あたまの中に、ファンタジーランドを築いてしまった。 それで、マイナーなストリップ小屋へと、今年はご案内。 どうしても、今年は、逆に、おごってくれるというので、 水先案内人を務めてあげることにした。 地下鉄をおりる。 中心街とは、違って、ここは、暗い。 さびれてる。 ヒトが、歩いてない。 寒さが、余計、目にしみる。 しかも、目指すわ、ストリップ小屋。 切ない、だけど、 なんだか、ガキのころ、 夜遅くまで、ソリで、遊んでいたような、 奇妙でアナログな、躍動感にみちあふれてきた。 先輩ザビエルも、そのユダヤ人のような風貌に、 徐々に、期待を高めつつ、 小学校6年生の洟垂れガキのように、 澄んだ目をして、キラキラ輝かせつつある。 ココヲ、マガレバ、モクテキノ、バショ。 更地だった。 無かった。 杭に、針金を張られて、 野良犬が、入れないようにしてある。 雪が、瓦礫のうえに、うっすら積もって、 電灯の青い光が、物悲しさを、助長している。 しかし、先輩ザビエルは、挫けなかった。 「自衛隊ご用達」に、いこうじゃないか。 さすが、自称、ユダヤ人、根性がちがう。 われわれは、 急遽、タクシーで、北北東を目指した。 ココヲ、マガレバ、モクテキノ、バショ。 タクシーを降りて、 その昭和のドヤガイのような一帯に立ち入ると、 またもや、ヒトの気配がない。 電光が、ついてない。 看板が、ことごとく、外されている。 まるで、廃墟のようだ。 街が、死んでいる。 昭和天皇が、崩御して、ざっと、17年、ようやく、 時代は、昭和の遺物を清算しおえたようだった。 というより、そんなことは、どうでもよく、 先輩ザビエルは、洟を垂らしながら、切なそうに、 目を潤ませていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 18, 2005 10:07:53 PM
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