カテゴリ:歌舞伎
新年のお約束、浅草歌舞伎へ。
お年玉ご挨拶は七之助さん。 一、祗園祭礼信仰記 金閣寺 雪姫 市川亀治郎 此下東吉 中村勘太郎 狩野之介直信 中村七之助 慶寿院尼 中村亀 鶴 佐藤正清 市川男女蔵 松永大膳 中村獅 童 二、与話情浮名横櫛 木更津海岸見染の場 源氏店の場 与三郎 片岡愛之助 お富 中村七之助 蝙蝠安 中村亀 鶴 鳶頭金五郎 中村獅 童 和泉屋多左衛門 市川男女蔵 金閣寺、 降りしきる桜吹雪といい、金閣寺が上下する大セリといい、豪華絢爛、目にたっぷりとお年玉。しかも雪姫が桜の花びらを使って足で書くのも「ねずみ」! 亀治郎さんの雪姫は、もう気迫がビンビン伝わってくるよう。雀衛門さんやら玉三郎さんやらのを思ったら、そりゃあものすごいプレッシャーでしょう。若いだけあって、良く体が動いて元気いっぱいの雪姫だった。 獅童さんの松永大膳も頑張っていた。大悪党の迫力を一生懸命演じていて、こちらも手に汗握りましたよ。獅童さんは、4年前はまだ荒削りな感じもしたけど、確実にうまくなっていると思う。お父さんと共演の機会の多いほかの役者さんと比べると、出番が多くないけど、私はしっかり応援中。本当に頑張って欲しい。彌十郎さんみたいな、スケールが大きくて、人情味のある、笑いも取れる役者さんにならないかな。 さて、与話情浮名横櫛、 愛之助さんに七之助さん、かつて鳴らした孝夫・玉三郎に負けず劣らずの美しさ。 私は去年、これを海老蔵さんと菊之助さんでも観たのだけれど、こんな贅沢続きでいいんだろうか。 この話は、ストーリーがどうのというより、所作の美しさや七五調のせりふまわしを楽しむ演目だそうだが、本当にそう。与三郎とお富がはじめて会って見初め合う場面なんて、本当にキューピッドがぴゅん!って矢を射ったような、なんともいえない間…。 湯上りのお富が化粧をする場面も、見ているほうも一緒に鏡に首すじをうつすような気分になる(わが身の湯上りの有様を思い出せば、ただただ反省反省)。 舞台稽古には、勘三郎さんだけでなく、仁左衛門さんと玉三郎さんも駆けつけてくれたそうで、七之助さんいわく「花道から出てきて、3人の姿が目に入った途端、扇を持った手が震えた」そう。なんだか、わかる気がするなあ(笑)。 亀治郎さんの雪姫といい、若手が大きな役に挑戦できる。これこそ浅草歌舞伎の存在価値なんだろう。 上方の花形の愛之助さんにとって、江戸弁の若旦那役のせりふは本当に本当に難しいとのコメントだったが、なんのなんの(^.^)、なんともなよなよといい感じ。仁左衛門さんに負けない、色っぽい流し目。後半の悪党になった与三郎も、切れるかのようなニヒルさだし、もうたまりませんわ。今年もどんどん歌舞伎座に出て欲しい。 毎年、カステラの人形焼と瓦せんべいを買ってかえるのだが、今年はライス・サンダー・クラッカーこと雷おこし!大晦日の「ゆく年くる年」で、ちょうど雷門のところのお店が映り、なんだか懐かしくなってしまったので。普通のと生姜味とを買ってみた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[歌舞伎] カテゴリの最新記事
|