228496 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

お山の猫日記

お山の猫日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
May 19, 2008
XML
カテゴリ:演劇

シアターコクーンで「わが魂は輝く水なり」を。

舞台や演奏会に行き、「もひとつ安い席でもよかったかな」と思うこともあれば、「う~ケチらずS席にすれば良かった」と思うこともある。

今回は、まさしく後者しょんぼり。ケチらなきゃ良かった(笑)。

http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/08_wagatamashii/index.html

菊之助さん、萬歳さんと1階客席の通路を歩く歩く!あんなんお顔が間近に来た日にゃ、しばらく夢から醒めることができなさそうだわ。

蜷川さんの演劇を観るのは初めて。想像通り、役者さんたちは蜷川道場といってもいいような、魂を削るような熱演。

でも、やっぱり萬歳さんと菊之助さんのかもし出す雰囲気って、次元が違う。やっぱり小さいときから「叩き込まれた」ものとしかいいようがないかも。発声にしろ所作にしろ、他の役者さんが気の毒なほど。ただ叫んでるだけ?って見えてしまうもの。

狂言では、実年齢にそぐわない役はないそうだけど、萬歳さんの実盛の違和感ない老け役はたいしたもの。識別不能の老けメークもすごいことはすごいけど、体と声が完璧にコントロールできるからこそちゃんと60歳に見えるんだろうな。

それだけじゃなくて、戦場の立ち回りの場面での、まあ、軽業師のような身のこなし。あのびっくりする切れのよさも、他の人には若くても真似できないだろう。

息子五郎の菊之助さんも、凛として、まさに死んで浮世のもろもろが流し尽くされたような、透明感。理屈っぽいことを言いながらも、するりと漂うような。父を見守るまなざしが、なんとも慈しみ深く、切なくなる。

蜷川さんの世界は、グロテスクでもあるけど、清らかで美しい。醜さも美しさも、どちらも人間の姿なのだ。

巴御前をはじめとする木曽義仲軍の狂気とは対照的な、実盛・五郎親子のやけにおだやかなやりとり、平維盛の超おとぼけぶりなどが混じって、最後まで飽きずに一気に観てしまった。間に15分の休憩があったが、終ったのは9時40分すぎ。それをあっという間に感じた。

終って、渋谷へ向かう途中で、なんだかじわ~っと涙が滲んできた。なんかね、いい話ですよ。う~、もう一度観たいかも。

六郎役の亀三郎さん。体張って頑張ってました。現代劇でも、ちゃんと見栄えがする。やっぱり歌舞伎の人はひとまわり違うスケール、さすが~。

 

 

 

 

 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  May 20, 2008 10:45:25 AM
コメント(1) | コメントを書く
[演劇] カテゴリの最新記事


PR

Profile

お山の猫

お山の猫

Calendar

Category

Favorite Blog

うまげそ~ のりりん5700さん

ちまちま草子 northern-bさん
今日も妄想日和 ペギミンHさん

© Rakuten Group, Inc.