カテゴリ:美術館
小さなギャラリーの壁に、きちんとフレームに収められたモノクロの写真。
〈愛の劇場〉と書いてあるキャビネ判の箱が出てきた。開けてみると150枚ほどのプリントが入っていた。65年頃のプリントだ。その頃オリンパスペンFでガチャガチャ撮って、わざと熱現像とかイイカゲンにフィルム現像してイイカゲンにプリントしてた、その頃の私と女と時代と場所が写っている、表現しちゃってる。あの頃から〈愛の劇場〉とか言ってたんだねえ。まーそれにしても、イイねえ、イイ写真だねえ、デジタルじゃこうはいかねえだろ。 2010年12月 荒木 経惟
読むだけで荒木さんのお顔が浮かんでくるようなコメント(笑)。 65年ごろというと、亡くなった陽子さんと出会う前? 45年も前の写真なのに、アラーキーは、この時すでにアラーキーだったのね、と思わせる。どっぷりと荒木さん。 中に1枚、小さな女の子が写っている写真があった。 この写真が撮られた頃、私もこんな年頃だったんだなあ…としみじみ。 その時代の、なんとも物哀しい日本の表情。 モノクロが、やけに現実的で生々しく感じられた。
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