テーマ:本のある暮らし(3300)
カテゴリ:愛妻選書
一見ごく普通の家庭だけど、実はみんなバラバラ。6人の視点でそれぞれに描かれた家庭は全然違う色を持っていた。
いきなりラブホの話から始まってエッチな話がバンバン出てくるし、親父は浮気しまくるし、最初は軽い小説なのかなぁと思った。ところが母親の章、祖母の章あたりで、ぐいぐいと引き込まれていく。 読み終わって、その構成力の凄さに驚かされた。この人にはこう見えても、別の人にはまったく違う意味を持っている。ある出来事を三者三様、六者六様に描いていても、まったく矛盾がない。もう一度読み直して検証してみたいくらいだ。 この家族、隠しごとをしないといっておきながら、それぞれが皆絶対に明かさない秘密をもっているものだから、表面と内面がまったく違うのだ。ちょっと怖い。 それにしても、あの親父はちょっと軽すぎて許せない(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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