テーマ:今日聴いた音楽(73703)
カテゴリ:音楽と映像(番組、DVDなど)
「君の友達」
赤い鳥 の山本潤子がゲスト出演でした。 東京では、月曜日の深夜に、TBSで小田和正 が司会進行しながら、ゲストと自分が演奏して歌っちゃう、といういい音楽番組が始まった、 と、ぼくの楽天日記に遊びに来てくれる人が教えてくれた。 小田和正が、3年間、TBSでやった「クリスマスの約束」 という良質の音楽番組から、発展してきた番組かもしれない。 はじめて、この番組を見た。 ゲストは赤い鳥の 山本潤子 さん、といわれても、ぼくにはピンとこなかった。 実は、小田和正が大学生の時、アマチュアでオフコースをすでにやっていたのだが、いよいよ、卒業や就職などを考えなければならず、 このコンテストで優勝しなければ、音楽をやめようと思っていたらしい。 そして参加したのが、「ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテスト」 の 第3回大会、1969年のことであるらしい。 そうやって人生の岐路にたってのぞんだコンテストだったのだが、なんと優勝したのは、赤い鳥というグループだったらしい。 そこの女性ボーカルとして山本潤子さんがいた。小田和正は、とてもこのひとの天性の歌の上手さには、かなわない、と思ったそうだ。 負けたら、音楽やめようと思っていたのに、小田和正は、悔しくて、このままで引き下がってはいけないと思い、結局、1970年にオフコースはプロデューしたそうだ。 まさに、小田和正の人生を変えたライバルだった。 このへんのエピソードは、前にちらっと聞いた気もするが、こんなにちゃんと小田和正本人が語ったのを聞いたのははじめてだった。 赤い鳥は、『竹田の子守唄』『翼をください』などのヒット曲で有名。 そしてぼくが知らなかったもうひとつのエピソードが。 「赤い鳥」が解散して、グループが2つに別れた時、山本潤子も参加するハイファイ・セット が誕生し、 小田和正は、ハイファイ・セットへの加入を打診されていたらしい。 そんな話、全然知らなかった。 小田和正は、当然、断ったそうだ。 ハイファイセットは、「フィーリング」 などのヒット曲でも有名だが、 荒井由実の 「卒業写真」 もカヴァーしている。(それがハイファイセットのデビュー曲か?) そんな、永遠のライバル、山本潤子と小田和正が一緒に歌った曲がとても素敵だった。 番組は、小さめの会場で、ミニ・ステージのようなところを観客が取り囲み、 椅子に座って、ギターを抱える小田和正と、ボーカルに専念する山本潤子。 最初の1曲目は、まだゲストが登場する前に小田和正が歌った。 永遠のスタンダードというかバラードの名曲「Without You」 ニルソンの歌で有名な曲で、小田和正にこの曲はあうのかなぁ、と思ったら意外や意外、高音で歌う小田和正にぴったり。 ♪I can't live, if living is without you I can't live, I can't give anymore♪ x 2回 のさびは、あまりにも有名のはず。 この「Without You」は、いろんなアーティストがカヴァーしていて、マライヤ・キャリー (1994年)などが、最近では記憶にあるが、実はニルソン のオリジナルではない。 悲劇のバンドといわれるバッドフィンガーが1970年に発表した曲。 一方、ニルソンの方は、この曲で1971年に大ヒットするまでは、主に他のアーティストに楽曲を書いていたみたいで、たとえば、モンキーズ、ヤード・バーズ、スリー・ドッグ・ナイト など。 また、ニルソンが1967年に書いて、68年に発表した「Everybody's Talkin'」は、 ダスティ・ホフマンが主演する、僕が大好きな映画 「真夜中のカウボーイ」 (1969年)のなかで使われて有名になった。 小田和正が音楽を続けていくか、音楽をやめて就職するか、などと悩み、デビューしたての頃、おそらくラジオから聴こえてきたのか、まさに彼の同時代の音楽だったんだなァ、と思う。 それから、ゲスト山本潤子が登場し、赤い鳥のヒット曲 「竹田の子守唄」 を歌う。 あまり、力まないで、身体の力を抜きながら歌うその声はとても綺麗だった。 そのあと、山本潤子が何かの歌を歌った気がするが、だ曲名は忘れた。 どちらかというと、 PPM(ピーター・ポール&マリー) のような曲調。 さて、そのあと、ふたりで荒井由実の「卒業写真」 を歌う。 小田和正と山本潤子の声は、じつはすごく相性がいい感じだ。 荒井由美が1975年に書いた曲だが、 ハイファイセットの1975年のデビュー曲でもある。 どおりで、山本潤子の歌がうまいわけだ。 だけど、この曲、荒井由美とハイファイセット、どっちが先に歌ったのだろう。 そもそも、荒井由実が、ハイファイセットのために書いて、自分もあとから歌ったのか? どなたか、そのへんの事情に詳しい人がいたら、教えてください。 最後に、ふたりで歌ったのは 「You've Got A Friend(君の友達)」 小田和正は、どんな曲を歌っても小田和正の曲にしてしまう。 息すぎとか、ぱっと音を変えるときのタイミングとか、どこまでも小田和正の「オレ流」だ。 そんなところが彼の魅力なのかもしれない。 そういう意味では、山本潤子のほうが、少し丁寧に歌っていたようなきもする。 この「You've Got A Friend(君の友達)」も、 キャロル・キング の有名な曲で、 アルバム「Tapestry(邦題:つづれ織り)」(1971年)に入っているが、 ジェームス・テイラー のカバーでも有名。(1971年か) この曲は、キャロル・キングとジェームス・テイラーの両方がグラミー賞 を受賞しているらしいが、やっぱり、どっちが先に歌ったのかわからない。 さっきの「卒業写真」といっしょ。キャロル・キングがジェームス・テイラーに曲を提供しつつ、自分でも歌ったのか? これも、詳しく知っているひとがいたら教えてください。 この曲も、やっぱり「Without You」と同じで、オフコースや赤い鳥がデビューしたてのころの、同時代の歌として、ふたりで歌ったみたいだ。 それに、歌の題名が、なにやら小田和正と山本潤子の、今の関係を表現しているようで、なんだか嬉しくなった。 小田和正、 ぼくは、あまり彼の音楽を聴いてこなかったし、「クリスマスの約束」で好きになったアーティストがだ、なんかいいなぁ。 こういう形で、同時代のアーティストとコラボレーションをしながら、幅広い世代が楽しめる音楽を作っていこうとしている姿勢って。 この秋、 大人がゆったりと楽しめる、大人の音楽番組 というのが、いくつかはじまったそうだが、 小田和正の 「月曜組曲」 、 とってもいいな、と思う。 さて、来週は誰がゲストなのかなぁ。今から楽しみだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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