カテゴリ:私のすきなこと
今日は先週見た文楽「伊賀越え道中双六」の後半を見に行った
親の敵唐木股五郎を探す和田静馬は、関所を通ろうとするが、道中手形がなくて通れない。茶店の娘お袖は、一目で静馬に好意を抱き、なんとか力になってやろうとする。 股五郎の家来の奴が茶店を通りかかり、お袖をからかったりしているうちに、静馬はその奴の荷物から書状を抜き取る。おまけに奴が遠眼鏡を見ているうちに道中手形を落としたのでそれもいただく。 お袖は静馬を自分家に泊めてやろうと連れてくるが、その父親は関所のした役人も務める家柄。若い娘が男と連れてきて泊めるなどとは、許婚の沢井股五郎にも申し訳が立たないだろうと断ろうとするところで、先ほどとった書状の相手が、この家の主山田幸衛門と知り、静馬は書状をさし出す。 中身は股五郎が敵とつけ狙われているので、助けてやってほしいという、沢井城五郎からの依頼であった。股五郎の顔が知られていないのを幸い、静馬は自分が股五郎だと名のったので、一家は安心して、静馬を泊める。 そこへ、唐木政右衛門(静馬の義理の兄で敵うちの助太刀)が関所を破って逃げてくる。 幸衛門は、役人との争う様子をみて、政右衛門を知り合いだと言って助ける。実は幸衛門が昔剣術を教えた、庄太郎という若者が政右衛門と今は名のっていたのだった。 事情を知らない幸衛門は政右衛門に、股五郎の護衛を頼む。びっくりしたが、股五郎の行方を知る良い機会と政右衛門は護衛を引き受ける。 幸衛門が庄屋の家に用事で出かけた間に、政右衛門の妻お谷は、かたき討ちに出て帰らない夫を探して、巡礼に身をやつし、乳飲み子をかかえて、行き倒れかけて幸衛門の家の軒下でうずくまっている。 政右衛門はお谷と一目でわかったが、これを家に入れると身分を隠した自分の素性がわかってしまうと、家の内儀がかわいそうにと家にあげようとするのを引きとめ、どこか余所へいかせるよう説得する。しかし乳飲み子がかわいそうだからと子どもだけは上にあげて寝かせる。 幸衛門が帰ってきたところで、乳飲み子の肌着に、唐木政右衛門一子と書いてあるのを内儀が知り、これは股五郎を敵と狙うものの一味の子だから人質にしようと幸衛門は提案する。 そうされてはならじと政右衛門は子どもを刺殺し、人質をとるのは卑怯なやりかただからと断り、幸衛門は逆に感心する。 そこで、股五郎に引き合わせるからと、静馬と政右衛門が対面するが、お互いが相手をみてびっくりする。 お谷がそこへ、子どもを案じて帰ってきて、刺し殺されているわが子を発見して、雪の中を狂い回って悲嘆にくれる。 幸衛門は庄屋の家で本物の股五郎にあっていて、すでに事情がわかっていたのだった。政右衛門が自分の子どもを犠牲にしても、仇討をしたいという気持ちに感じ入り、今後は股五郎の味方はしないと決意する。そして、今後股五郎は伊賀の道を超えて船に乗り九州へ逃げる予定という情報を教える。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年11月15日 23時50分38秒
コメント(0) | コメントを書く
[私のすきなこと] カテゴリの最新記事
|
|