大河ドラマ『麒麟がくる』第2回~本木雅弘さん、これまでの爽やかな青年役から一転、クセのある怪演が絶賛でした
2020年NHK大河ドラマ 『麒麟がくる』 の感想です。今回は斎藤利政を演じる本木雅弘さんが光っていました。本木雅弘さんは私の中では、『坂の上の雲』で秋山真之を演じた、シュッとしたあの姿がやっぱ最高です。だからこの『麒麟がくる』で一癖も二癖もある斎藤利政を演じて、そのためか?急にずいぶんと貫禄が出てしまったような感じがして、少々残念な思いもありました。でもそんな思いを打ち消すぐらい、モックンの斎藤道三もいいじゃん!と思えるような、面白い演技でした。年齢を重ねると人の印象って変わるのですね。それと今回スゴイと思ったのが、番組スタートから28分ぐらいまで両軍の戦闘シーンで使った野外セットです。 ↓ ↓ 稲葉山城下オープンセット 戦国時代の戦闘シーンでよく出てくる落とし穴にたくさん人が落ちていきましたが、縦・横・深さかなり大きな穴を掘ってありました。でも役者さんの安全を考えて1mの深さで緩衝材を入れ、槍もゴム製だったというのがいいですね。※今回も楽しい意見がいっぱいです ⇒ #麒麟がくる 天文16年(1547)秋、尾張の織田信秀は2万余の兵を率いて美濃に侵攻してきました。そんな折に京より戻ってきた明智十兵衛(長谷川博己さん)は領主の斎藤利政(本木雅弘さん)に帰郷の報告をして堺で求めた鉄砲を渡したのですが、利政が急に鉄砲と旅費の代金の半分を返せ、さもなくば大将首を2つとってこいと言い出しました。織田軍が動き出し、戦闘開始となりました。外門はあっけなくい打ち破られ、稲葉山城下になだれ込んできました。門や町並みや櫓などは、稲葉山城下の総構えとして作った全長180メートルの巨大なオープンセットです。 ⇒ ⇒ 稲葉山城下オープンセット 領主の突然の方針転換で、借金帳消しのために大将首を2つとらなくてはならない十兵衛は、侍大将を探しながら戦場で大暴れです。しかし味方が劣勢で斎藤利政は籠城を決めたので退き鉦が打ち鳴らされ、十兵衛はまだ首をとっていないのに退却を余儀なくされました。なるほど、退却のときは一気に走るのではなく、防御のための攻撃をしながら少しずつ門に近づき、城門を閉ざした後は敵を近寄せないよういろんな攻撃をするのですね。籠城となった斎藤軍が飯を食べ始め、半数の兵には酒もふるまわれていると忍びから情報があり、織田信秀(高橋克典さん)は斎藤軍はやる気ナシと判断。ただ山城攻めでの兵の損害を少なくするためにも、ここは陣を建て直して明日の朝総攻撃をかけることを決断しました。しかし籠城というのは斎藤利政が仕掛けた罠でした。利政は城内に織田方の乱破(らっぱ=忍び)が多数入りこんでいるとわかっていたので籠城の芝居をしていたのでした。織田軍の気が緩んでいる今こそ総攻撃、音をださずに追い打ちをかけるよう命じました。斎藤軍の怒涛の反撃が始まりましたが、織田信秀と信康の兄弟はそんなこともつゆ知らず二人で並んで小用中でした。(これが兄弟の今生の別れになろうとは・・・トホホ)戦場に掛り太鼓が鳴り響き、斎藤軍の反撃は続きます。侍大将を求めて戦い続ける十兵衛はやっと一人侍大将を捕まえましたが、ただその者が叔父の明智光安によく似ていたため、首をとるのに一瞬ためらってしまいました。自軍の勝利を確信した斎藤利政は鬨の声をあげ、兵士たちもそれに続きました。十兵衛は大将首を一つ(二つ?)とり、腰にぶら下げています。(ちなみに成人男性の頭部は5~6キロの重さだそうです)織田軍は退却していき、兵たちは続々と城内に戻ってきました。城内では戦勝祝いをやっていて、領民たちが唄って踊っていました。(現在の岐阜城に上る登山ルートが画面の山の灯りと同じかどうかはわかりません)望月東庵(堺 正章さん)から祝いの言葉をかけられた十兵衛でしたが、あのとき一瞬自分がためらった正直な思いを語りました。勝たなければ自分が討たれる乱世に生きる迷いを、東庵は「よいではありませんか」と十兵衛の思いを汲んで肯定してくれました。その夜、斎藤利政の主君であり、娘・帰蝶の夫でもある土岐頼純(矢野聖人さん)が利政のもとへ戦勝祝いにやってきました。しかし頼純が織田方と内通していたことを知っていた利政は帰蝶を下がらせた後、娘婿頼純に毒入りの茶を飲ませ、殺害してしまいました。