イースタン&オリエンタルエクスプレスの旅(9) 寝台のこと
3泊4日の旅ですから、もちろん寝台列車です。今回利用したステートキャビンはソファがツインベッドになります。ベッドの向きはレール方向ですので揺れの感じ方は少ないものです。日本の寝台車だとカシオペアスイートのメゾネットタイプやトワイライトの2号車スイートと似たような仕様です。プルマンキャビンは枕木方向の二段ベッドになりますので、こちらは北斗星のツインデラックスのような感じですね。ソファの座面がそのままベッドになるのではなく、通路側ソファは座面をひっくり返すとベッド面になりますし、窓側ソファは壁から倒してセットする仕様となりますので、ソファとしての座り心地もベッドとしての寝心地も別設計となっています。さて、ディナーから部屋に戻るとすでにベッドがセットされていました。車両ごとにスチュワードさんがいますので、タイミングを見計らってベッドメイク等をしてくれます。ベッドには合掌の形に折りたたまれた寝巻きが置かれ、花輪も飾られていました。列車内は2回目のディナータイムも始まりますし、「営業時間は最後のお客様が部屋に帰るまで」のバーも営業していますので、まだまだ賑やかですが、欧米人ならいざ知らず、普段の生活でフォーマルパーティーなんてことがない日本人がバーに行っても所在を見失うだけなので、とりあえず部屋に引き篭もりです…(^_^;)とはいえ、まだ夜も早いので、お茶を持ってきてもらいました。部屋のコールボタンを押せばすぐにスチュワードさんがやってきてくれます。ちなみに、コーヒー、紅茶はルームサービスを持ってきてもらっても料金は発生しません。そんなこんなで就寝ですが、まあ揺れること揺れること…日本の寝台車でもありますが、客車ならではの前後方向の揺れに加え、線路のインフラに由来する横揺れ、縦揺れも加わって、なかなかに落ち着かない。この揺れだと、プルマンキャビンの上段はかなり怖いんじゃないかと想像します。夜中に「ガタン」と止まったかと思うとまた動き出し、「運転士が交代したのかな?」と思った矢先に「ガシャン!」と停車。そのまましばらく「しーん…」。さては、トラックにでもぶつかったか!?と思うほど…。まあ、それでも程よい揺れは眠気を誘い…