カテゴリ:旅
◆2月19日(土)&20日(日) 小樽&函館
北海道2日目、19日の朝、小樽はほぼ快晴。でも、気温は零下2~3度。 「蔵群」をチェックアウトした僕らはとりあえず、小樽へ。そして、小樽で最も人気の観光スポット、 運河沿いの倉庫群の辺りまで歩く。駅からは歩いて20分余。 雪道は滑りやすい。「でも、今回はまだ一度も滑ってないね」と連れ合いに言っていたら、 途中でステン!と初めて転んだ。幸い、軽い打ち身で済む。 小樽では2月11日から20日まで、「雪あかりの路」というイベントが市内で開催されている。 運河へ向かう道中のあちこちにも、小さいかまくらのような雪の器が、 昨夜燃えたキャンドルを抱いている。花びらを入れて凍らせた氷の彫刻のような器もあって、 可愛い。当たり前だけれど、零下の気温だから全然溶けることはない。 ![]() 実際に見た運河沿いの倉庫群は、想像していたよりは小規模で、ちょっとがっかり。でも、倉庫群の周辺は、市が歴史的景観保存地区に指定しているためか、明治から昭和初期のビル建築がたくさん残り、とてもいい雰囲気を漂わせている(写真左)。 そして、次なるお目当ては買い物。小樽と言えば、ガラス工芸が有名。運河周辺にも、ガラス工芸のお店が目立つ。全国にその名を知られる「北一(きたいち)硝子」という会社もここにある。僕らはその「北一硝子」製品の直営店へ。連れ合いは、母親に頼まれたイヤリングをあれこれ物色している。僕は、カクテルグラスやロックグラスでいいのはないかと見たけれど、残念ながら気に入ったものに出合わず、断念。 話はちょっとそれるが、小樽には、韓国や台湾からのツアー客が目立った。あちらの国では今、 北海道旅行ブームなんだそうな。それはそうと、昨晩の蔵群に外国人家族2組が泊まっていたが、そのうちの一組はなんと、カンタス航空の社長の家族だった(なんと女性社長!)。 もう一組の家族のお父さんが酔っぱらって、ライブラリーにいた僕らに話しかけてきたので、 聞いてみると、「ニセコにリゾート施設をつくる」という。「オーストラリアと時差のない 日本の北海道は、冬のスキーレジャーで今、とても注目されている」とも。 北海道に、オーストラリア人観光客があふれる日も近い? お昼は「小樽の寿司屋で」という当初の計画通り、僕らは寿司屋が軒を連ねる、 有名な「寿司屋通り」へ。どこで食べるかは、4軒ほど候補を考えていたが、 実際に店の前に行って、お値段とか雰囲気とかを検討した末、「おたる大和家」という店に入る。 店では、おまかせコースを頼む。ボタンエビ、ウニ、イクラ、ホッキ貝、アワビなど、 12カンに、アラの吸い物が付いて3900円也(安い!)。 ふと壁の張り紙をみると、「鮭児あります」の文字。鮭児(けいじ)とは、その名の通り、 子どもの鮭(生後3~4年以内)で、子どもなので筋子や白子はないが、脂肪の割合が20%と、 超脂の乗った幻の鮭(普通の鮭の脂肪はは2~15%とか)。知床~網走沖で、 1万匹に1匹くらいしか捕れず、浜値でもキロ3万円前後はざらという。 僕はおそるおそる「にぎりでいくら?」と聞くと、1皿2カンで1400円とのお答え。 もっと高いと覚悟していたら、意外と手の届くお値段。さっそく「1人前、別にお願い」と頼む。 味は、大トロを上回る脂のノリ。しかし、大味ではなく肉質はなめらか。 「幻の鮭」も味わって北の海の幸を堪能した僕らは、小樽を後にして、いよいよ函館へ。 函館までは札幌から、「スーパー北斗」という特急で約3時間。途中の駅に、 苫小牧→登別→室蘭→洞爺→長万部…と昔、学校で習った地名が次々と出てくる。 道南の地理にも詳しくなったような気分。室蘭でポイントが凍結して動かなくなるハプニングもあり、列車は20分遅れて午後7時近く、函館着。すぐにタクシーで宿へ。 ![]() 2日目の宿は函館駅から車で10数分の湯の川温泉にある「わか松」という旅館。1日目の蔵群とは違って、ここは純日本風(JTBの人の薦めもあって決めた)。津軽海峡に面した全室オーシャン・ビュー。ところが、函館に着いたころから、なぜか天気がおかしくなってきた。雪は雨に変わり、風もビュー、ビューと、音を立てて吹き荒れてきた。 夕食の後、最も人気の観光スポット、函館山からの夜景を楽しもうと計画していたのが、「お客さん、今夜は(山頂への)ロープーウエー、運休ですよ」と、仲居さんから冷酷な一言。ついてないけど、天気ばかりはどうしようもない(晴れていればこんな夜景=写真右上=が見られたはずが…トホホ)。そんなわけで、2日目の夜も夕食後は温泉&お酒三昧。ただし、蔵群のようにバーはないので、部屋でテレビを見ながら、ビールやウイスキーを飲んで憂さ晴らし。そうこうしているうちに、外は台風並みの暴風雨に。 3日目。朝起きると、風雨は少しおさまったが、天候はまだ雨まじりで不安定。部屋での朝食時、仲居さんは「きょう飛行機、欠航するかもしれませんね」と冗談とも本気ともつかぬ一言。でも、旅館に居残るわけにもいかず、覚悟を決めてチェックアウト。 まず、港町・函館の面影を今に伝えるウォーターフロント地区へ。昔のレンガ造りの、 倉庫群を改造した特産品ショップで少し買い物。その後、函館と言えば誰もが行く、 もう一つの観光スポット、「五稜郭」へ。タクシーは使わず、市民の足である市電で行く。 路面電車が走る街では、僕はできるだけそれを利用する。ゆっくりとしたスピードで、 街の風景を見ながら、乗客の話す方言を聞きながら、旅をするのが一番好きだ。 五稜郭は明治元年、官軍と幕府軍が相対した箱館(昔は函館ではなかった)戦争の舞台。 新選組副長の土方歳三は、最期まで幕府側であることを貫き、この地で戦死した。 訪れた五稜郭は雪に埋もれた状態。もっとも、かつて五稜郭内(城内)にあった幕府の箱館奉行所などは、箱館戦争の後、すべて取り壊されてしまったので、地上には今は何もない。 (そばにいた観光客も「五稜郭は、空から見るしかないなぁ」と皮肉っぽく言う)。 もともと目に見える部分が少ない五稜郭だが、せっかく来たんだから、中に入りたいと思うのが人情。でも、城内へつながる道は雪で埋もれて見えないうえ、昨晩からの雨でシャーベット状。 これでは歩けない。観光が重要な産業でもある函館なのに、何の整備もしていない。 せめて城内に通じる道くらい除雪するサービスがほしい。 そんな不満をぶつぶつ口にしながら、五稜郭近くにある函館ラーメン(塩ラーメンで有名)の人気店、「あじさい」で昼飯(塩ラーメン=600円)。そして五稜郭を後にし、函館駅のすぐそばにある観光スポットの「朝市」へ戻る(着いた時はもう昼すぎだったので「昼市」か)。 ![]() 朝市では、誰もがそうするように海の幸のお土産を買う(もちろん宅配便OK)。関西人の連れ合いはシビアで、若い兄ちゃん相手に、値切る、値切る。ボタンエビ(写真左)、タラバ(それも足が折れたり、1本欠けたりした値段の安いもん)を買うと言って、値切る。値切ったうえに、イクラの醤油漬をおまけに付けさせる。関西人のド迫力に根負けして、お店の兄ちゃんは「もう参った、その値段でいいよ」と交渉成立! さて、買い物も済んで函館もさらばと思いきや、まだ1時間余裕有りということで、朝市すぐ近く、 「はこだてビール館」で「地ビール4種飲み比べセット」(1260円)を味わってから空港へ。 僕らが乗る便は、午後4時半発。空港には、最後のお土産を買おうと1時間前には着いたが、 その頃には、天気は回復して晴れ間も出てきた(僕の普段の行いがよかったのかなぁ…)。 函館発関空行きのANA便は、そんなこんなで心配もしたけれど、無事飛び立って、 何とか、20日のうちに我が家へたどりつけました。 以上で「旅日記」はおしまい。長々とお付き合い有難うございました! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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