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テーマ:ミニカー大好き(3286)
カテゴリ:F1
令和元年も残り20日をきった今日この頃、話すネタは相変わらず昭和である。
ボブ・シーガーのアルバム「奔馬の如く」が発売されたのは、昭和もうしろの方なんであるが、アルバムリード曲でもある「奔馬の如く」は、昭和のおっさんのアンセムとして定着してる(でしょ?) まぁボブ・シーガー、日本じゃかなり地味だから、そんなの知らねーっておっさんも多いかもしれん。ざっくりまとめると「歳食っておっさんになった今でも、まだ迷いながら走ってんだよ」的な歌詞で、もう一曲ジャクソン・ブラウンの「孤独なランナー」も似たような内容だけど、これはもうどっちも知名度云々抜きにして、個人的なアンセムツートップなのである。 「奔馬の如く」あるいは「孤独のランナー」みたいに❝自ら頑張って走るんだよ!❞じゃあなくて、どう考えてももう走りたくはないのに「歳食ってもヒーヒー言いながら必死に走ってんだよ!」って6年の長きにわたってグランプリを走り続けたロータス72。 ガキの時分、エフワンといえばロータス72かマクラーレンM23でヒネクレ者がフェラーリ312やティレルとゆーのが我らのヒエラルキーで、クルマやチームの成り立ちとかメカニズムとかまるっきりカンケーなしに、単にタミヤプラモを組み立てたモデラー目線の好き嫌いであったわけだけれども、個人的にはクールなJPSではなく、陽気なアメリカンテイストのマルボロ派だったんで、ホントならこのネタはまずマクラーレンでやりたかった。 ところが、ようやくコンプしたと思った75年のM23が、考証無視のクソみたいな商品だったもんだから、泣く泣くロータスを先行。 スパーク1/43 ロータス 72C フォード ”1970年オランダGP 優勝” #10 ヨッヘン・リント 天国のチャンピオンを文字通り天国に連れて行ったマシン。 アイデアの宝庫ロータスらしく、フロント据え付けがセオリーであった葉巻型エフワンからラジエーターをボディ両サイドに移動してノーズを薄くした、他のどのマシンにもない革新的なウェッジ・シェイプデザインを採用。走行中の姿勢変化を抑制するためのアンチダイブ機構・アンチスクワット機構を組み込んだものの、逆にそれが操安性を妨げる結果に。結局シーズン中にアンチダイブもアンチスクワットも取り外す。なんでも突き詰めてやりすぎちゃうのもロータスのロータスたる所以(笑) スパーク1/43 ロータス 72C フォード ”1970年メキシコGP DNF” #14 グラハム・ヒル 白地に青がアメリカナショナルカラーなら、濃紺に横一文字の白帯はロブ・ウォーカーの証。本家ロータスとは異なるバックミラー処理がちょっと面白い。 二度のワールドチャンピオンも寄る年波には勝てず、走ることよりもオーナーチーム設立に軸足を移す。 ブルックボンドはご存知紅茶メーカー。オクソは英国のキッチンには必ずあると言われる固形ブイヨンのメーカー。ちなみにロブ・ウォーカーはウイスキーのジョニー・ウォーカーの末裔。 スパーク1/43 ロータス 72D フォード ”1971年オーストリアGP 2位” #2 エマーソン・フィッティパルディ ヨッヘン・リント亡き後のロータスのエース、エマーソン・フィッティパルディのマシンは、リアサスやウイング、インダクションボックスの見直しをしたD型だが、戦績は振るわず。 スパークは、慣例のタバコ対策でボディサイドのゴールドリーフは隠しデカールにしてんのに、リアウイングのゴールドリーフはデフォルトで堂々と貼り付けてあるチグハグさ。相変わらず自分のなす行為の意味がまったく判っていない。そこが中国(笑) スパーク1/43 ロータス 72D フォード ”1972年スペインGP 優勝” #5 エマーソン・フィッティパルディ インペリアルタバコ社の推しブランド変更によってゴールドリーフからJPSにお色直しした途端に何故か息を吹き返したD型。12戦中8戦で得点、すべて表彰台(うち優勝5回)で当時の最年少記録でチャンピオン獲得。 スパーク1/43 ロータス 72E フォード ”1973年オーストリアGP 優勝” #2 ロニー・ピーターソン 前年チャンピオンのエモ以上の速さをみせたスーパースウェード、ロニー・ピーターソンはシーズン序盤のD型では結果が伴わなかったものの、中盤から登場のE型を得てからはまさに水を得た魚の如く怒涛の快進撃でエモをひとつ上回る4勝を挙げる。 E型は、安全性向上のための車両規定変更に伴いモノコックにデフォーマル・ストラクチャーを被せる形ことになり、若干ボディがふくよかになったんだが、43スケールじゃ判別つかず(とゆーかD型と同じ金型だろ) スパーク1/43 ロータス 72E フォード ”1974年ROC 優勝” #2 ジャッキー・イクス 3月に開催された雨のノンチャンピオン戦レース・オブ・チャンピオンズ(ROC)。ホントなら、この優勝で有終の美を飾って勇退とゆー予定だったけれど、後継タイプ76がこれまたロータスらしく基礎理論も実証実験もままならないセミオートマ(もどき)を配備したことで、端にも棒にもかからない失敗作となり、楽隠居どころか再び前線に引っ張り出される結果に。そろそろしんどい72Eであった。 スパーク1/43 ロータス 72E フォード ”1974年モナコGP 優勝” #1 ロニー・ピーターソン 前年イタリアGPでのチームオーダー未発動事件でマクラーレンに移ることになったエモに代わってエースに昇格したロニー・ピーターソンだが、まさかこの年も丸々72に付き合うことになろうとは思ってなかったんじゃね?それでも3勝を挙げたのは、マシン云々じゃなくドライバーの力量、とロニー推しは思うのだ。 スパーク1/43 ロータス 72F フォード ”1975年ドイツGP DNF” #6 ジョン・ワトソン 6年目のシーズンを迎えると、もはや末期的。 シーズン途中でやんなっちゃってチームを抜けたジャッキー・イクスの穴を埋める、72に慣れてないドライバーのためにホイールベースを延長してマイルドな乗り味にしたのがF型。ボディエンドからエンジン側に燃タンが飛び出して尺を稼いでるのがわかる。 ジョン・ワトソンといえば、ブラバムとかマクラーレンのイメージが強いが、フル参戦していたサーティースが欠場したこの一戦だけちゃっかりロータスに乗ってた。 後継開発の失敗で、必要以上に長期間運用されちゃって(当時は複数年仕様は珍しくはないけど、さすがに6年は長い。しかも晩年はプライベーターが購入して勝手に参戦、じゃなくてワークス運用で6年は他に例を見ない)最後はなんだか立つ鳥跡を濁しっぱなし的に残念な幕引きになったけれども、エフワン世界に殿堂みたいなのがあったら、イの一番に殿堂入りは間違いないところだろうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.01.28 14:35:23
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