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Mr.H'sBLOG・・好日夢譚

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November 10, 2020
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カテゴリ:不易流行 
それから旬日の​暑さ厳しい閏五月 ​とある日の午後​​​湖畔に居を構える膳所藩出入りの​​​​​能役者で芭蕉の末弟子でもある游刀宅の夕涼みに招かれ、 ​​​​先ずは挨拶吟として能表現を巧みに織り込み​​

​​さざ波や風の薫の相拍子さざなみや かぜのかおりの あいびょうし​​と詠い

 湖面を渡るそよ風が涼しくなる折座敷より見渡せる紅く染まった比叡の峰の雲が今日一日の暑さの名残を惜しむかのように光っている夕暮

湖や暑さを惜しむ雲の峰みずうみや​ あつさをおしむ くものみね

​​​​言の葉でまるで一幅の絵を見る如く季節と時と場所を雄大に切り取り詠い込んだ。​​​​                                       その話はたちまち​​游刀​の師匠格にあたる大津の能太夫​ ​​​​​​​​​​本間主馬の知るところとなり当家にも是非と請われた芭蕉は あらためて翌月の蓮香る六月に本間主馬宅に立ち寄り 歌仙が巻かれる事となった。 ​​​​​​​​​​

 先ずは ​​​​本間主馬宅の能舞台で弟子が狂言附子を演じ​列席の芭蕉の笑いを誘った後​​​​​、​​​​​本間主馬が前シテで里女 游刀が後シテで狐の精を舞う殺生石を演じ、やんやの喝采を浴びた。​​​​​

 ​​​​​​​​​暑い折でもあり荒い息のまま額に汗の舞台衣装で挨拶に芭蕉近く参じた 本間主馬の口に咥える面に改めて興味を示した芭蕉は景色は如何に見るや?」「面の鼻よりに御座ると聞き早速 ​​​​​​​​​

 ​​蓮の香を目にかよはすや面の鼻はすのかを めにかよわすや めんのはな) ​​​​と詠み​​、​更に​

​​ひらひらと挙ぐる扇や雲の峰ひらひらと あぐるおおぎや くものみね

​​
その舞の見事さを称えた挨拶吟を詠み、主人を喜ばせた

 ​​​​​​衣装を着替え酌に参じた本間主馬より殺生石に合わせ能舞台の壁に貼ってあった骸骨が能を演じている画に賛を求められると​​​​​​気軽に応じた芭蕉はあらためて繁々とその骸骨の絵に感じ入り​​​​​​​本間主馬が宅に骸骨どもの笛・鼓をかまへて能するところを描きて舞台の壁に掛けたり​​​​​。   まことに生前のたはぶれなどかこの遊びに異ならんや​​​​ かの髑髏を枕として、つひに夢うつつを分かたざるもただこの生前を示さるるものなり。​​ 

​​稲妻や顔のところが薄の穂いなづまや かおのところが すすきのほ)​​

芭蕉の晩年の鬱屈した死生観のまま​​書き込んだ​​​​​​​​​​​​​​​





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Last updated  November 10, 2020 09:37:50 AM
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