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テーマ:猫のいる生活(139092)
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児童文学作家 ライマン・フランク・ボームと云えば「オズの魔法使い」。
この物語を1975年にアフリカ系アメリカ人版として舞台化されたブロードウェイ・ミュージカル「ザ・ウィズ」が大ヒットして、1978年には主役のドロシー役をダイアナ・ロスが演じた映画「ウィズ」が上映されました。 この映画にはカカシ役でマイケル・ジャクソンも出演してましたね。 映画「ウィズ」は商業的に失敗した作品ですが、オズやマイケル・ジャクソン ファンの間でカルト映画として今でも扱われてます。 原作者のボームは演劇に懸ける終生の愛情のために、しばしば凝ったミュージカルに資金を出し、そして失敗しました。 その結果、借金で首が回らなくなり、「オズの魔法使い」を含む初期作品の著作権を売却する羽目に陥ります。 ついには蔵書、タイプライターなど手放せる財産を全部放出して、最後には無一文になってしまったのです。 なんせ映画「ウィズ」にしてからが1978年の公開ですからね。 物語はなんとなく「不思議の国のアリス」を彷彿させるものです。 カンザスの農場に住むドロシーは「虹の彼方のどこかに」よりよい場所があると夢見ている少女です。 ある日、トルネードに襲われて気を失って、気がつくと愛犬のトトや自分の家とともに魔法の国「オズ」に運ばれています。 そこで出会った北の良い魔女は「黄色いレンガの道をたどってエメラルド・シティに行き、オズの魔法使いに会えば、カンザスへ戻してくれるだろう」とドロシーに助言してくれます。 旅の途中で彼女は知恵がない案山子、心を持たないブリキ男、臆病なライオンと出会い、彼らと絆を深めながら旅をともにするのです。 そうして色んなことがあって、ドロシーはやっと気づきます。 家へ帰る方法はかんたんなこと。 「家が一番いい」と願うことでしたと云うストーリー。 この作品を最も有名にしたのはジュディ・ガーランドを一躍スターにした1939年の映画「オズの魔法使い」ですね。 40~50年代のハリウッドを代表する大スター ジュディ・ガーランド。 彼女の娘が女優で歌手のライザ・ミネリ。 ジュディ・ガーランドは生涯に20数本の映画に出演してますが、彼女の名前を聞くと「あぁ、オズの魔法使いのね」となるほどこの作品のインパクトは強かった。 ジュディ・ガーランドが主演した1939年の映画では、冒頭部とラストのカンザスのパートは当時一般的だったモノクロフィルムで撮影されてます。 ところがオズの国のパートは当時はまだ極めて珍しかったカラーフィルムで撮影されて、その映像演出はきわめて高く評価されたのです。 北の良い魔女グリンダはビリー・バーク、西の悪い魔女ミス・ガルチにマーガレット・ハミルトンを起用。 マーガレット・ハミルトンは「オズの魔法使い」で魔女としてのイメージが定着してしまって、TV番組「セサミ・ストリート」でも魔女として出演してます。 しかし、イチバン人気を博したのは人間の俳優ではなく、ドロシー(ジュディ・ガーランド)の愛犬トトです。 トト役のワンちゃんはケアーン・テリアで、ホントウの名前はテリー。 このワンちゃんの給与は週125$で、この作品に出演した役者の大半より上でした。 ジュディ・ガーランドはテリーをいたく気に入り、テリーの譲渡を強く望んだのですが、飼い主に断られてます。 1942年、この作品の人気のため、テリーの名はトトに変えられました。 テリーは第2次大戦の終わりごろ亡くなり、飼い主の住居と犬小屋の裏手にあるペット墓地に埋葬されました。 この作品の重要な役「オズの大魔法使い 占い師マーヴェル」と「御者」そして「門番」とひとり3役こなした役者さんがいます。 フランク・モーガンと云う役者さんで、なんどもアカデミー賞にノミネートされた、出演作品だけで100本にとどく有名な人物です。 MGMの衣装担当は、占い師マーヴェルに「ツキに見放された紳士」風の衣装を着せたいと考えていました。 そこでモーガン本人と監督のヴィクター・フレミングは古着屋に出かけ、仕立ては良いがくたびれた一着のコートを調達しました。 さて、撮影が始まり、モーガンがそのコートの内ポケットを裏返したところ...なんとそこには「オズの魔法使い」の原作者のライマン・フランク・ボームの名前が刺繍されてたのです。 そのころボームはすでに金詰りで手元のものを売り払ってたのですが、その1つが偶然に撮影用のコートだったのですね。 ボームの未亡人も、コートの仕立て屋も、確かにそのコートがボームのものであることを確認したそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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