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テーマ:猫のいる生活(138413)
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タイのバンコクには「オリエンタル・ホテル」と云う五ツ星ホテルがあります。
今は香港に本拠を置く高級ホテルグループ、マンダリン・オリエンタルホテルグループの基幹ホテル「マンダリン・オリエンタル・バンコク」の名称に変わってるようです。 このホテル、隣がフランス大使館で、1887年に建てられた歴史の古いホテルです。 それより、もっともこのホテルを有名にしたのは文豪サマセット・モームを始め、数々の作家の定宿になったことでしょう。 とにかく鷹揚なタイ人社会なのに、このホテルのサービスはきめ細やかで、チェックインでさえ客室でおこなうほど。 有名な言葉に「1人の宿泊客に対し4人のスタッフがついている」と称される程です。 ちなみに、このホテルに泊まるとなると、1泊で最低料金が12万円くらいです。 トイレは全室、日本のウォシュレットが設置されてます。 オリエンタル・ホテルには、なんども行きましたが、せいぜいホテルバーでお茶を濁す程度です。 ことさらさように、世界には料金だけぢゃなく、建物もサービースもとびきりトップってホテルがゴマンとありますね。 私が泊まった最高のホテルはニューヨークのセントラルパーク真正面にある豪華ホテルでしたが、名前を失念してしまいました。 そんな豪華ホテルのご紹介で、きょうは東・中央ヨーロッパで最も大きな都市、ブダペストのホテルを。 ブダペストと云うと、ハンガリーの首都ですね。 ドナウ川河畔にあって、この国で最も大きな都市です。 ブダペストと云うと、私にはトム・クルーズ主演映画「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」が連想されます。 トム・クルーズ演ずるアメリカIMFのスパイ組織が、ブダペストで秘密ファイルを乱入してきた組織に奪われる映画冒頭のシーンです。 ハンガリーは、報道写真化のロバート・キャパ出身地でもありますね。 スペイン内戦から始まって、日中戦争、第2次大戦、第1次中東戦争、第1次インドシナ戦争の5つの戦争を撮り続けた20世紀を代表するカメラマン。 作家のヘミングウェイやスタインベックを始め、ピカソら芸術家たちと親交が深いカメラマンでもありました。 そんなブダペストの最高ホテルのひとつに「コリンシア ホテル ブダペスト」があります。 このホテル、昔は「グランド ホテル ロイヤル」と呼ばれてました。 なぜ私がこのホテルを選んだのか? それは今まで観た映画でもトップに入るウェス・アンダーソン監督作品「グランド・ブダペスト・ホテル」インスピレーションの源となったホテルだからです。 映画はヨーロッパの東端にある仮想の国ズブロフカ共和国のホテルと云う設定ですが、内装から外観までコリンシア ホテルそのものです。 映画「グランド・ブダペスト・ホテル」は、三谷幸喜監督作品「THE 有頂天ホテル」の時間軸をずっと長くしたような作品です。 実際、ウェス・アンダーソン監督は、映画撮影前にコリンシア ホテル ブダペストで滞在してたのですね。 このオープン日は初代ハンガリー国王戴冠1,000周年を祝うミレニアム展示会の来場者向け設定されたものです。 コリンシア ホテルに変身した後も、ガラスで橋が架けられた翼のあるファサード、その頂にキューポラがあり、コリンシアの世紀末の壮大さの余韻が今も残っています。 コリンシア ホテル ブダペストの現在の宿泊料金はイチバン安いスーペリアツインルームで1泊35,000円くらいですから、標準的な国際ホテルとほぼ同じ値段ですね。 むしろ安いくらい。 この時代、ホテルでは当時最高のショーを演じるジョセフィン・ベイカーが、ショーを見ながら食事できる「パーム・コート・レストラン」ステージに立ってました。 彼女はアメリカ生まれのフランスのダンサーであり、歌手で、女優でした。 1927年のサイレント映画「熱帯のサイレン」で主演を努めた女優です。 ホテルのアンティークな「ゲストブック」には今でも彼女のサインが残ってます。 ホテルは第2次大戦と、1956年のハンガリー革命で壊滅的な破壊をしましたが、それでも文化的に重要な建築部分はかろうじて被害から逃れて、建て直されてます。 このホテルは1880年代でも機能していた、独自の「空調」システムによって時代を先取りしてた建物なんです。 ボールルームの床下では、氷のブロックを積んだカートが動き回り、涼しい空気が通気口を通って室内に伝わり、夏の暑い時期でも室内を涼しくすることができました。 冬には、熱いレンガを使って同じことを行うと、暖かく快適に保つことができます。 前述の映画「グランド・ブダペスト・ホテル」がどのように、このホテルの影響を受けたか、施設の対比を見れば分かります。 ゲストブックにはショーン・コネリー始め、カトリーヌ・ドヌーヴ、クリストファー・リーなど、数々の著名人リストが見れます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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