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テーマ:猫のいる生活(138411)
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フランスの詩人アポリネールの有名な詩に「ミラボー橋」がありますね。
冒頭の一節は「ミラボー橋下をセーヌが流れる そして我らの愛も 私も思い出すべきだろうか 痛みの後にいつも楽しみが来ることを」と云うもの。 この詩はアポリネールが、画家マリー・ローランサンとの7年間にわたる恋とその終焉を綴ったと云われてますね。 セーヌ川はパリの歴史において市民生活や文化との関連が多く、セーヌ河岸は世界文化遺産に登録されています。 もっとも私は散歩するワンちゃんのウ◯コが道端に放置されてるフランスそのものに全く興味がなく、フランスまでの距離もそうですが、観光としての魅力が皆無で一生行くことはないと思ってます。 ブログのお友達danmama313さんも似たようなこと仰ってましたね。 ところがセーヌ川は19世紀には泳げたそうですが、1923年には遊泳が禁止されました。 水質汚染のためです。 冒頭のアポリネールの「ミラボー橋」は1912年に書かれてますから、この頃はまだセーヌ川がキレイだったのかしら? 何世紀にもわたって、セーヌ川は洗濯物の汚水、人間の排泄物、肉屋がいらなくなった動物の捨て場となってきました。 19世紀には、工場排水や第2次大戦後に建てられた古い家屋の下水配管からの生活排水がセーヌ川に直接排出されるに至り、とても泳げるところではなかったのですね。 それ以前はこの川を上下水道のどちらとしても利用していました。 その結果、何度も疫病が流行し、疫病による死者がその年の生まれた人数を上回ったこともあったのです。 それが今度のパリオリンピックで開会式とスイミングの会場としてセーヌ川を使用すると報じてます。 開会式はともかく、こんな水質汚染のかたまりみたいな川で泳げるのでしょうか? セーヌ川の水質に潮目が変わり始めたのは、欧州連合が水質汚染の主な原因「都市廃水」に対処する法案を可決した1991年でした。 パリ衛生局は、地域の廃水の3/4を処理するアヴァル処理施設への大規模なインフラ投資を含め、衛生ネットワークの近代化に大きく舵を切ったのです。 そして2015年に、市はベニャード計画 (水泳計画) を立ち上げました。 これがオリンピック開催地招致成功の目玉だったのですね。 パリ市長室は、2025年までにセーヌ川沿いに26のプールを開放すると発表してます。 こうした施設は、パリ北東部のラ・ヴィレット盆地にすでに作られて成功を収めている「水泳用の穴」をモデルにしています。 川の「プール」はさまざまな深さに設定されて、アマチュア水泳選手用には1.2m 、周回したい人には2m 、子供用は40cm の水遊びプールを設置予定です。 水質は毎日監視され、敷地内は2時間ごとに消毒されます。 フランスは、このアプローチをセーヌ川に導入し、オリンピックの目玉にする予定なんですな。 トロカデロ地区につながるアルマ橋は、トライアスロン、自由形水泳、パラリンピックの競技のために使われる予定です。 オリンピックが終わったら、これら16のプールはパリ市民の暑い夏を和らげる無料のプールとして、あるいはビーチに行けない人たちに提供されます。 仏・環境教育センターのディレクター、サンドリーヌ・アルミライルは「パリではセーヌ川が今健全な状態であることを知らない人がたくさんいます。 きれいだと云っているワケではありませんが、水生生物にとっては健康的です」と述べてます。 アルミライルがパリ郊外で育った子ども時代、環境汚染に強い魚はたった4種類しか生き残れませんでした。 実際、1970年代までに、セーヌ川の生き物はほぼ死滅しました。 現在、36種類の魚が生息していますと。 下水道の改良やオゾン、紫外線による水質浄化など対策はしているようで、ミッテラン大統領も水質浄化が確認されたら、いの一番にセーヌ川で泳ぐと公言してますが、いくら浄化しても完全にはいかないようで、天気によって週の2日くらいは泳げない日が出るだろうとも。 ダイジョウブ!大阪人はあの汚い道頓堀川に阪神優勝と同時に飛び込んでるんですから(笑) ちなみに私の知人で、前年でなく2005年に優勝したとき道頓堀川に飛び込んだバカがいましたが、川から上ってきたら臭いと、みんなから爪はじきされてました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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