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テーマ:猫のいる生活(138790)
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先日、ブログでパパゴリラ!さんが素晴らしいピアノ演奏をご披露してくださいました。
いいですねぇ、こうして楽器を流暢に使いこなせるのは。 演奏オンチの私としては、羨ましい限りです。 グラミー賞に18回ノミネートされ、うち7回受賞。 さらに2回のグラミー殿堂入りを果たしたモダン・ジャズを代表するピアニストですね。 また彼は、「モダン・ジャズの帝王」と呼ばれるトランペット奏者"マイルス・デイヴィス"に雇われた唯一の白人としても有名です。 これがマイルスの即興演奏に大きな影響を与えたのですね。 マイルスの元を去ったエヴァンスは独自のトリオを結成します。 「ビル・エバンス・トリオ」。 1960年代初頭のことです。 組んだ仲間はドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロ このトリオのレコーディングがジャズ史に残る名盤と云われてるのですね。 このトリオは別のジャズセッションと大きく違ってました。 従来のピアノやベース、ドラムス、ギターの奏者は、ホーン奏者を支えるための「リズム・セクション(伴奏者)」として、リズムを刻む「道具」として扱われてました。 逆にピアノ・トリオでは、主役はあくまでピアノで、ベースやドラムスはリズム・セクションの役割しか果たしてなかったのですね。 ところがビル・エバンスのトリオでは、演奏の中でピアノ、ベース、ドラムスの3者が各自の独創的な即興演奏(インプロヴィゼーション)を展開してピアノトリオの新しい方向性を世に示したのです。 ところが1961年の「ワルツ・フォー・デビイ」と「サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」を収録してわずか11日後にベーシストのスコット・ラファロが25歳と云う若さで交通事故死してしまいます。 この事故にエヴァンスはショックのあまりピアノに触れることすらできず、半年もの間、演奏から遠ざかってしまったのです。 ビル・エヴァンスもまた、この業界つきものの麻薬中毒者でした。 彼が麻薬を覚えたのは、若い頃に徴兵で軍隊にいったときです。 さらにエバンスの内縁の妻だったエレインが、エバンスの浮気が原因で1972年にN.Y.の地下鉄に飛び込み自殺。 この死によって、エバンスの人生は暗転し始めます。 さらにさらに、ピアノ奏者だった兄が謎の拳銃自殺を遂げてしまったのです。 こうして、エバンスはますます麻薬に溺れて身も心もぼろぼろになっていったのですね。 ビル・エヴァンスのジャケット写真でいつも口を真一文字に閉じているのは、麻薬中毒で歯がボロボロになっている無残な姿をさらしたくなかったからです。 そんなエヴァンス自身が1980年、ニューヨークのライブ・ハウス「ファッツ・チューズデイクラブ」で演奏中に倒れ、そのまま51歳という若さで息を引き取りました。 死因は、長年の飲酒・薬物使用によって肝臓に過剰な負担をかけ続けたための肝硬変と出血性潰瘍による失血性ショック死でした。 ビル・エバンス・トリオの演奏です。 Nardis - Bill Evans Trio 1965 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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