ジェノサイド:高野和明著、読みました。
ジェノサイド(大虐殺、種の抹消行為などという意味)【送料無料】《本屋大賞2012 ノミネート作品》ジェノサイド [ 高野和明 ]価格:1,890円(税込、送料別)この不気味な表題作品は、かなり前にベストセラーとなり気になっていました。最近ようやく読むことができて嬉しかったです。読後感は、非常に爽快で満足感のある長編小説でした。ジャンルとしては、ややSF的で社会派の知的科学ミステリーというような感じです。ストーリーは、アフリカの奥地で密かに誕生した新人類:超人類がアメリカの諜報機関によって察知されます。連邦政府:大統領は、それを人類への驚異と判断し抹殺にかかります。アメリカが送り込んだ傭兵の特殊部隊と超人類を救出しようとする勢力の駆け引きや、その周りの勢力や人間たちの様々なドラマをかなりリアルな表現で描いています。そこに日本の薬学部の青年が複雑に絡んで興味深さと冒険心を高めています。 アメリカのブッシュ大統領によるイラク戦を非難したような内容や、人間の愚かさをシニカルに批判した台詞がちりばめられ、かなり面白かったです。薬学、創薬に関する内容や、アメリカの機関、サイバー攻撃、人類学などなどとてもよく調べた緻密な内容に圧倒されました。分厚い長編なのにあっという間に読み終えるようなおもしろさでした。