ぽてやっこ食欲日記

香港に来て最初のディナー。
実はevikunと事前に「着替えなきゃ行けないような店は行かないことにしよう。今回は高級店無視。“安くて旨い”を極めるのじゃー！」とネゴっていたので、私が持って行った着替えはＴシャツ、Ｔシャツ、アロハ、アロハ、パジャマってところ。

それなのに、着いた早々evikunのやつ「あ、夕飯は香港在住の人と一緒に食べることにしたから、一緒に行きましょう」とか言い出すし。
「げげげー、人様にお会いするような外出着は持って来てないだよ、あぁれ～ハズかすぃぃぃ」なんて言いながらアロハでＧＯだ。
しかも、聞けばevikunもその人には１回しか会ったことないとか言う。
いいのか本当に。

地下鉄の駅を間違えて、遅刻しながらたどりついた崇高百貨店（そごう）で待っていてくれたのは、“香港マダム・オーラ”漂うご婦人。ターコイズブルーのシルク（オーダーメイドだぜ）がお似合いだったので、マダム・ターコイズ（長いな。マダムＴだ）としておこう。

揃って香港デビューのくせに、予備知識ゼロな私たちにイヤな顔ひとつせず（お金持ちって鷹揚だワ）、マダムＴが連れていってくれたのは珍寶王國（ＪＵＮＢＯ）という有名な水上レストラン。

いかにも香港なネオンに興奮したぽてやっこが、サルのように写真を撮りまくっていると、「ここは夜のほうが雰囲気いいかも」と、マダムＴ。
そ、そうなのか。



珍寶王國のインテリアは絨毯から天井、階段の手すりに至るまで“宮廷”風。ウェイターも気位高そう。おおおアロハ（しかも黄緑色）でごめんよぉ。

シーフードがおいしいそうなので、ゆでた海老、ほたて貝のなんたら（うまっ）、イカとセロリの炒めもの、海老炒飯、鶏肉のレモン風味（うまうま）などを頂く。

いつものことだが、旨そうなものを目の前にすると、興奮のあまり写真を忘れる。
みんなであーんなものやこーんなものを想像して悔しがってください。

で、マダムＴが「ここはスフレが美味しいの」とおっしゃるので、すかさずデザートはそれに。
ウマ～い！　スフレというにはあまりに軽い、焼メレンゲと中間ぐらいのフワフワ加減なんだけど、ショウガ味でピリリっとくるのよ、これ。
オーダーしてから時間がかかるそうだが（たしかにかかった）、これならあと3個追加しても食えますともっ！



お腹いっぱいで、ボートに乗ってレストランを後にすると、おおマダムＴの言うとおり！
水に浮かんだ珍寶王國、おそろしくキレイだわ！



食事の後は「香港に来たからには百萬ドルの夜景を見なくっちゃ」ということで、マダムＴと一緒にタクシー（なぜかスピードのＣＤがエンドレスでかかっている）でビクトリア・ピークへ。
トラムの駅を微妙にはずしたビューポイントでしばしキラキラにうっとり。なにが“百萬ドル”かって、1晩にかかる電気代が、なんだそうな。で、下山途中に、タクシーの兄ちゃんが「ここもいいよ」というところで、もう１度ストップ。なるほど、ここからは角度が違って見えるのね。

お名残おしいマダムＴとは、崇高百貨店のところでお別れし、私たちはホテルへ直帰。
いやはや、盛りだくさんな1日でござんした。