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テーマ:ヨーロッパ旅行(4254)
カテゴリ:ハプニング
海外旅行中に病気になったことありますか?盗難や事故と一緒で、関わりたくないけど、直面してしまったら否応なし。
お子さんが急病、という話をあちらとこちらで聞いて、イタリア旅行中に、初めて病院に行った時のことを思い出しました。 私は普段、10年に1度しか病院に行かない健康体で、旅行中の病気に関しても、まったく他人事でした。 その旅行の一行は、全部で4人。うち2人はイタリアは初めて。私たちは、日本からパリで飛行機を乗り換えて、ナポリに入りました。 どうやら、旅行のしょっぱなで、いきなり、流感だか何だかのウイルスに感染したらしいのです。 発病したのは2日後あたり。 アマルフィの美しい海岸線をバスで移動中あたりから、急に症状が重くなり、アマルフィのホテルに着いたら、まだ昼間だったのに、4人全員、ベッドに倒れ込みました。そしてそのまま朝まで、食事も取らず、寝込んでしまいました。 翌日、私の体調はかなり回復しました。他の3人も、きのうよりはいい、動けないほどじゃない、と言います。その日はローマのホテルを予約してあったので、私たちはなんとか移動することに決めました。 アマルフィの美しい町も青い海も見向きもしないで、私たちはひたすらローマへ急ぎました。 ローマに着く頃には、私はすっかり回復しました。でも、3人は全然よくなりません。ホテルに着いたら、やっぱりベッドに倒れ込んでしまいました。 みんなに病院に行きたいかどうか尋ねると、1日寝て様子を見る、と言います。 初めてのローマを楽しむはずだった3人はベッドでダウンしていて、私だけが、一人わびしくテイクアウトでお食事。1人でも病人がでると大変なのに、私以外全員病人、という状況は、悲惨です。ローマの町が、なんと寂しく映ったことか。 翌日は、朝から大雨でした。 そしてみんなの体調はたいしてよくならず、結局、病院に行くことにしました。 といっても、どこに行けばいいのか見当もつかないので、ホテルのフロントでどうしたらいいか聞くと、ここに行ってみれば、と病院の名前を教えてくれました。 タクシーで行ってみると、そこはかなり大きな病院です。あとで知ったのですが、そこはローマ大学付属の総合病院(ポリクリニコ)でした。 ホテルでは、病院の「プロント・ソッコルソ」という所に行け、と教わったので(これも後で知ったのですが、“救急受付”という意味です)、案内板をたどって行ってみると、人が何人かたまっています。4人でふらふらと近づいて行くと、その中の1人が「どうしました?」と聞いてきます。「数日前から突然3人とも気分が悪くなって動けないんです」というと、なにやら紙に文字を書き込んで、この窓口に行ってください、と言われました。 その窓口は、病院の敷地の片隅にある、ちょっと薄暗い雰囲気の建物で、中では何人かの人が順番を待っています。 私たちも、診察してもらうまで、ちょっと長い時間待ちました。 ようやく、部屋に1人ずつ呼ばました。私は通訳で付き添います。ところが、その時初めて気付きました。私、「マトウ鯛」とか「牛ランプ」ならイタリア語で言えますが、病状を説明する言葉なんて、全然知らないんです! どうしました?と言われて、3日ぐらい前に急に気分が悪くなって、おなかが痛くて・・・、あー、その先が出てこない!絶望的! 先生は女医さんで、美人だけど、にこりともしないクールな人で、周りには学生達が2、3人います。診察台に寝ている患者(つまり私の旅仲間)のおなかを押して、学生たちにちょっと診断してみなさい、みたいなことを言ってるのですが、学生たちがどんな結果を出したのか、まったく分かりません。 結局、点滴を打ってもらって、しばらくそこで寝て、診療は終了しました。 3人とも、重病じゃないとわかって安心したようでした。それどころか、かなり頭の方もはっきりしてきたらしく、治療費は保険でカバーするから、先生に必要書類にサインしてもらえと言いだしたのです。 私は先生の元に戻って、この書類にサインしてください、と言いました。するとクールな女医さんが、突然猛烈な勢いでしゃべり出し、「治療費は無料なのに、費用を請求するとは何事です!」というようなことを言うじゃーあーりませんか。 救急医療が無料(しかも外国人まで)だということを、その時初めて知りました。 旅の仲間の救世主、ローマのウンベルト一世総合病院のサイト(こちら)で見つけたプロント・ソッコルソのイラスト ↓ あとでその病棟の名前を調べたら、感染症の病棟でした。どうやら、その時フランスとイタリアでかなり流行していたウイルスにやられたみたいです。 翌日、みんなは見違えるほど回復しました。 私たちはミラノに飛び、そして最初にやったのは、白いご飯を食べること。 手近の中華料理屋に入って、ご飯とかき玉スープを、しみじみ味わいました。 そして2日後、私たちは帰国したのでした・・・。 「外務省海外安全ホームページ」の情報です。 ↓ イタリアで病気になった場合(病院等) 救急医療は、PRONTO SOCCORSOと呼ばれる国公立病院の救急窓口と、地域保健所が夜間休日当直を置いている診療所(GUARDIA MEDICA)があります。 いずれの場合も救急時は邦人でも無料で利用でき,通常は居住地などから近い国公立病院のPRONTO SOCCORSOに直接行って診療を受けています。 自分で移動が困難な場合には118または112、113(イタリア全土共通)に電話して救急車(AMBULANZA)派遣を要請することになりますが、どちらも英語が通じないと考えた方がよく、受け入れ病院を選べないことになっています。 また当地には民間の救急車派遣会社がいくつかあり、有料ですが緊急時には利用でき,受け入れ病院も選べる可能性が多くなっています。 今日の1品 【送料無料商品】今すぐ話せるイタリア語単語集 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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