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カテゴリ:教授の雑感
ま、興味のある人にしか興味ないでしょうけど、往年の名プロレスラー、ドリー・ファンク・ジュニアがプロレス界から引退したとの報を耳にしました。御年66歳。 しかし、アメリカのプロレスラーというのは、60代半ばまで現役を続けるんですね! 大したもんだ! ところで何故、私がドリー・ファンク・ジュニアの引退を惜しむかと申しますと、何を隠そう、彼こそは私の少年時代のヒーローだったからですよ! ワタクシ、こう見えて筋金入りの格闘技好きでして、子供の頃は本気でプロレスラーになることを夢見、故ジャイアント馬場氏に入門希望の手紙を出したこともあります。また自分の編み出した必殺ワザを写真に撮り、その写真に「次の試合で使って下さい」と認めた手紙を添えて、「全日本プロレス内 ジャイアント馬場様」宛てで出したことも一度や二度ではありません。 で、その頃のプロレス界のチャンピオンベルトといいますと、NWAとWWWFのものが一番栄誉あるものでしたが、日本ではNWAの方が知られておりまして、私がプロレスラーに憧れていた頃のNWAチャンピオンが、まさにこのドリー・ファンク・ジュニアだったんですな。 ちなみに彼は「キッチン・シンク」という打撃系の荒技でならしたジン・キニスキーを破って新チャンピオンになったのですが、その時に使ったのが、かの有名な「スピニング・トウ・ホールド」という必殺技。これはプロレス一家だったファンク一族の伝家の宝刀でして、テキサスの牛飼いたちが暴れる牛を押さえつける時のワザを転用した、それはそれはミラクルなワザなんです。 で、ワタクシ、幼少時から何かに興味を持つと、まずは大量に関連書を買い集めて熱心に研究するという性癖があり、当然、このスピニング・トウ・ホールドや、その他のプロレス技を研究したんです。 で、ワタクシがプロレス技に詳しいということになりますと、当然のことながら、クラスの悪ガキどもが私のところへそれを習いに来る、という現象が生じます。「ねえ釈ちゃん、足四の字固めってどうやってかけるんだい?」みたいな感じ。そこで私は「いいよ。じゃ、ちょっとそこに寝てみて。まずボクが君にかけてやるから」という感じで技を伝授するわけ。無論、彼は私のかけるプロレス技に苦悶します。皆の見ている前で、ね。 で、私から各種プロレス技を習った悪ガキどもは、その技を使って・・・何をするかあまり言いたくありませんが、とにかくそれを使って自分が「強者」であることを証明するわけですよ。 するってーと、どういうことになるかと申しますと、つまりワタクシは自動的に、その暴れん坊たちの公認の「師匠」ということになるわけでございまして、それはすなわちクラス内の立場的には、いわゆる、そのぅ・・・「裏番」ということになるわけです。 細っこい体格で、実際には腕っぷしの強くない私が、小学校時代、最悪の悪ガキどもにも一目置かれていたことには、こういう事情もあったのでございますよ。わっはっは! 換言すれば、「知、よく剛を制す」? ま、それはともかく、そんなふうに少年時代の私の血を沸かせ、またある意味では私を現実に守ってもくれたヒーローが、ついにその長い現役時代に幕を引いたという知らせを聞き、非常なる懐かしさと共に、まさしく一つの時代が終わったのであるなあと思ったワタクシだったのでありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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