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カテゴリ:教授の雑感
昨夜は女子レスリングの試合に釘付けになっておりました。小原日登美選手、そして伊調馨選手がダブルで金メダル! 素晴らしい! それにしても今大会では、全般的に言って女子選手の活躍が顕著に見られますなあ。男子も頑張ってもらわないと。 ところで、そんなレスリングの試合を見て思ったのですが、レスリングのルールって、よく考えられているなと。 まずレスリングは2分ずつの3ピリオド制、それぞれのピリオドでポイントによる優劣が付けられます。例えば「場外に押し出せば1ポイント」とかね。「バックをとれば1ポイント」「回転させれば2ポイント」「フォールに近い体勢に持ち込めば2ポイント、そのまま5秒経過すればさらに1ポイント追加」等々。で、より多くポイントを取った方がそのピリオドを獲得し、2ピリオドを取った方が勝ち。ちなみに、同一ポイントの場合は、後からポイントを取った方がそのピリオドを制します。 で、1ピリオド2分間戦ってもどちらにもポイントが入らなかった場合、30秒間の延長戦になりますが、その際、「ボールピックアップ」というのが行われます。これは籠の中に赤・青2つずつのボールが入っていて、この中から1個を取り出す。例えばそれが赤いボールだった場合、赤い試合着を着ている方が有利な体勢で延長戦が始まるわけ。最初から有利な体勢から始まりますから、30秒の延長戦でも、決着が着くことが多い。 で、同一試合のどこかのピリオドで再びノー・ポイントになった場合、今度は先ほどと逆の、青い試合着を着た選手がボールピックアップをします。この場合、籠の中には赤1つ、青2つのボールが残っているので(つまり、最初に取った赤いボールは籠には戻さない)、青のボールを取り出す確率が高くなる。そうなれば、先ほどどは逆に青い試合着を着た選手が有利な体勢から延長戦が始まるので、試合全体としてみるとチャンスが公平に与えられたことになると。 で、試合の中で片方の選手が相手選手の両肩をマットにつける「フォール」が生じた場合、これはそれまで獲得したピリオドとかポイントとかまったく関係なく、フォールをした選手の勝利となる。 ま、ざっと上に述べてきたのがレスリングのルールなわけですが、よく考えてありますよね! そう思いません? で、思うのですが、柔道の国際試合も、このルールを応用したらどうかと。 まず2分間3ピリオド制にする。同じ「有効・技あり」のポイントでも、後から取った方がそのピリオドを取りますので、両選手とも「逃げ」は許されない。 で、3ピリオド制ですから、最初のピリオドを失っても続くピリオドを連取すれば逆転できるので、たった一回、有効をとられた位で全体の勝負がついてしまう今のシステムのつまらなさが改善できる。それに、「1本」をとればその時点で勝敗が付くのですから、1本を取る柔道の有効さも維持できます。 さらに「場外押し出し」も「有効」と見做せば、場外際で技を掛けたがる外国人選手の傾向も改善できます。常に試合場の真ん中で技を掛けあわないと、押し出される危険性がありますからね。 で、双方に有効ポイントが付かない場合は、ボールピックアップで、どちらかに有利な体勢(吊り手・引手をしっかり掴んだ状態にする)で延長戦に入りますから、技が決まる確率も高まると。 どうよ。この方式なら、実力が勝敗に反映される確率がかなり高くなると思うのですが、如何? 少なくとも、現状の柔道ルールは、つまらない試合になる事が多く、かつ、選手間の実力差を反映しない勝敗を大量に生み出す事が非常に多いので、他競技でうまく運営されているものを参考に、ドラスティックにルール変更する必要ってあると思うんですよね~。 ということで、不肖・釈迦楽教授から柔道界への提言として、「レスリングのルールを柔道・国際試合に適用せよ!」とのメッセージを送っておきましょう。 あ、それからついでに言っておきますと、日本チームの篠原監督は責任をとって辞任すべきでしょう。彼の指導方針である根性柔道では、もう、海外勢に太刀打ちできないことは今回の大会で明白になったのですから。代表選手の中からも不満が噴出しているそうですしね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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