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カテゴリ:教授の雑感
最近、変わった書店とか、魅力ある書店とか、ブックカフェとかについての本を立て続けに乱読しているんですけど、それで一つ、確信的に分かりました。
今は、本をセレクトする時代なんだと。 本を読む時代でも、書く時代でもなく、セレクトする時代。 だから今、出版業界の花形は、幅允孝氏のようなブック・ディレクター(ブック・コンシェルジェとか、名称は色々あるけど)よ。あるいは(新刊/古)書店のプロデューサー。 今、客の入る本屋を作ろうとしたら、こういうブック・ディレクター呼んできて、商品棚にどんな本を入れればいいかセレクトしてもらうしかない。 で、古本屋にしても、それぞれの店主の好みで置く本をセレクトし、「このテイストに合う人だけ来て」的な押し出し方をすると受けるっていうね。 要するに、書き手と読み手の中間に位置し、両者の理想的なマッチングをしてくれる人が求められているんだよね。もともと「書き手&出版者」という労働者しか存在しない産業だった読書界に、サービス業が参入してきたって感じ? 「本屋大賞」がもてはやされるのも、同じ流れだな。本に詳しくて、色々知ってて、薀蓄をこめて人に本をセレクトする立場にあるカリスマ書店員たちが、それぞれ一押しの本を推薦するっていうシステム。 うーん、どうなんだろう、この風潮。いいの? 悪いの? たとえがぶっ飛んでいるかもしれないけど、この風潮って、アレだね。「BGMにジャズがかかる蕎麦屋」みたいな感じだよね。 ま、いいか悪いかは別として、とにかく、広く浅く「この本、面白いよ」ってのをたーくさん知っている人がもてはやされる時代なんだなって思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 14, 2013 10:04:12 PM
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