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釈迦楽

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April 18, 2016
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カテゴリ:教授の雑感
 1983年の春まだ浅い2月に、我が家は東林間から栗平へと引っ越しをしたのでした。

 東林間のマンションには10歳の時から19歳まで、ちょうど10年過したわけですけれども、まさにティーンエイジャーの多感な時期を過しただけに、思い出も多かったかな。

 だけど、ここが凄いところなんですけど、10年住んで、別な家に引っ越すってんで、そのマンションを売ったら、買値の倍で売れたっていうね。

 今、そんなことあり得ないでしょ。10年住んだ家が、買った時の倍の値段で売れるなんて。だけど、その時はそうだった。それだけ景気も良かったし、インフレでもあったということでしょうか。

 でも、そんな風だから、家の買い替えは随分楽だったわけですな。

 で、新たに買った家は、曲りなりにも一戸建て。母にしてみれば「念願の」、というところでしょうか。借家、マンション、一戸建て、と推移したわけですから、すごろくで言えば、あがり、みたいな?

 で、その家は小田急線の多摩線沿いにあるのですけれども、この多摩線というのは、1974年の開通ですから、1983年というと、まだ完成から10年経っていない。だから、本数も15分毎で、1時間に4本しか走らないの。

 でまた、当時は乗客もまだ少なくてね!

 だって、電車の長椅子ってあるじゃん? 7人掛けくらいの。で、この7人掛けの長椅子を、一人で占有できるんだから。だからね、大抵、乗客は、この長椅子に横になって寝るのよ。

 最初、多摩線に乗った時、長椅子それぞれに一人ずつ、人が横に寝ている図を見て、私、驚愕しましたもん。なんだ、この乗車の仕方は?!って。

 引っ越した当初は、そんな風でした。


 で、栗平駅の駅前も閑散としたもので、駅の脇に小さな小田急ストアが1軒あるだけ。周囲は新規に造成された住宅用の区画は出来ていましたけど、家はほとんど建っていないので、見晴しのいいこと。

 そして春になると、その造成地に土筆が生え、老人たちが「揚げヒバリ」を楽しむという、なんとも風流な光景が展開するというね。住宅がびっしり立ち並んだ今から思うと、隔世の感がありますな。


 ちなみに、この辺りはいわゆる「多摩ニュータウン」の東端に当るようなところでありまして。多摩ニュータウンというのは、東京の稲城から八王子、多摩市、そして町田にかけての多摩丘陵沿いに開発された、日本最大のベッドタウンでございます。この一大ベッドタウンの建設に関しては、それはそれで一冊の本が書けるほど面白いドラマがあるわけですけれども。で、その後、大学の郊外移転も相次ぎ、中央大学、明星大学、都立大、大妻女子大、恵泉女学園大、多摩大、国士舘大等々、石を投げれば大学に当るような状況にもなるという。とにかく、国内最大級の規模で、自立的な郊外型計画都市の建設が行われたんですな。で、我が家も、いわば、その流れに乗ったと。
 

 こういうことって、まあ、人の人生にとってはどうでもいいようなことであるように見えて、案外、決定的な足跡を残すものでありまして。

 つまりね、私は今でも、丘陵地帯を切り拓いて人工的に造成した住宅地に惹かれるのよ。逆に、古い歴史を持つ下町とか、全然興味がない。それで、名古屋の大学に赴任してからも、結局、そういう住宅地に家を買っちゃったという。

 そういう意味で、私は昭和四十年代後半以降の、東京の住宅供給政策の申し子みたいなところがあるわけ。やっぱり、時代の子なんですな。自分でもそういう自覚はある。

 ま、とにかく、19歳の私は、多摩ニュータウンの端っこに新たに居場所を得、大学2年生以降はそこから三田に通学する、そんな日々が始まったのでありました、とさ。





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Last updated  April 18, 2016 09:59:17 PM
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ケンケン@ Re:想像ふくらむ、理想のアメリカ短編小説集(06/26) 先生と同業の末席にいるものですが、 その…
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