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テーマ:今日の出来事(289580)
カテゴリ:教授の雑感
今日は3月31日、年度の変わり目ですな。
毎年、この日が来ると思い出すことがありまして。あれは28年前、大学院を出たはいいけど、採用予定されていた大学から「もう一年非常勤で」ってなことを言われ、いわば梯子を外されたような形で就職先を失って途方に暮れたことがありましてね。通告を受けてから、めったやたらと教員募集している日本中の大学にアプライしてみたけれど、結局、常勤の就職場所を確保することが出来ず。 で、そんな中、3月31日に通っていた大学院の事務に用事がありまして。院生という資格でキャンパスを歩くのもこれが最後か、なんて思いながら、いささか元気なく歩いていると、その年の入試に合格して4月から新入生となるのであろう若人が、両親と一緒に連れ立ってキャンパスを散歩しているのに出くわしたんです。 まあ、嬉しそうな顔で歩いている3人と、しょぼんとして歩いている自分との対比が印象的でね。まさに希望と絶望がキャンパス内ですれ違うといった図でありましたなあ。 3月31日に思い出すのは、そんな風景ね。 ま、その後、翌年には無事、今勤めている大学に職場を得ることが出来、実にホッとしたわけでありまして。だから、非常勤を掛け持ちして糊口をしのいでいた時期は1年だけで済んだので、今の就職難の状況から考えるとむしろラッキーな部類ではあるのですけど、その当時はね、この先いつ就職できるか分からないわけだから、結構、不安でしたよ! だからね、今、ちゃんと勤め先があり、仕事があるということはありがたいことだなと。私のようなものでも、毎年3月31日ばかりは、そんな殊勝なことを思うのであります。 で、そんな今日、母と家内を連れて、父の御墓参りに行って参りました。年明けに行けなかったので、今年になって初めて。申し訳ない・・・。で、雑草をとり、墓を洗い、花を手向け、線香をあげたら、なんだかいい気分で、ちょっとだけ親孝行した気分。 そう言えば、私が就職浪人していた時、父は何も言わなかったなあ。別に励ましてくれたわけではないけれど、あれこれ口出すこともなく、完全に放っておいてくれた。ただ黙って見守っていてくれたっていう感じかな。本心ではどう思っていたのか分からないけれど、あれはありがたかった。 いや、今になって思うと、「あの時、どう思ってたの?」って聞いておけば良かったな。世間体が悪いなとでも思ってたのかな? それとも、そのうちどうにかなるだろうと思ってたのかな? まあ、死なれてみて、父にはかなわないなと思うことは多いですな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 31, 2020 11:34:46 PM
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