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カテゴリ:教授の雑感
今年度、私が担当することになった某紙の文芸時評ですが、今日、私の書いたものが掲載された模様でございます。
ま、それはいいのですけど、我が家がとっている某Y紙も今日が今月の文芸時評の掲載日でね。そうなると、他の新聞/他の文芸評論家は、今月の文芸誌についてどのようなコメントをしているのか、大いに気になるところでありまして。 で、Y紙の文芸時評が取り上げていたのは、 〇奈倉有里「無数の橋をかけ直す」(『新潮』) 〇石沢麻依「月の三相」(『群像』) 〇温又柔「祝宴」(『新潮』) 〇高橋陽子「川むこうの丘」(『群像』) 〇松井十四季「1000年後の大和人」(『三田文学』) の5作品。これらを紹介しつつ、コメントを加えるという感じ。 さて、一方の「文芸時評・初心者マーク」の私はと言いますと、自分の書いた時評の中で6作品を取り上げていて、そのうち、Y紙の文芸時評と重なっていたのは、 〇奈倉有里 〇石沢麻依 〇温又柔 の3作品。 で、思うのだけど、日本を代表する大新聞の文芸時評が取り上げた5作品のうち、3作品を私も取り上げたんだから、まあ、初心者としては結構、いい目の付け所だったのではないかと。 ちなみにY紙が取り上げた5作品のうち、高橋陽子の「川むこうの丘」と三田文学新人賞受賞作の「1000年後の大和人」は私も読みました。だけど、前者は肺を病みながら(いつの時代?)結婚適齢期を逃しつつあることに焦燥を抱いている女性の話、後者は幼稚園か何かの送迎バスの運転手をしながら、一方でAVを撮ってネットにあげて小金を稼いでいる若い衆の話で、さほどの感銘も受けず。それだったら文学界新人賞を獲った年森瑛の「N/A」の方がいいなと思って、そっちを取り上げたのね。 ちなみに、私は今月の文芸誌5誌に掲載された諸作品のうち、一番面白いと思ったのが年森瑛の「N/A」だったんだけど、噂によると、今、この作品はえらい評判を呼んでいるんですって。 ほーれ。どんなもんじゃい。私、見る目があったじゃないの! とはいえ、面白いって感心するほどは実際には面白くはないけどね・・・。でも、面白くない作品を面白いと言わなかったら、今、文芸時評なんか成立しないから。大人の事情で面白いと言っているだけで。 でもまあ、大人の事情とはいえ、どの作品に言及すべきかは自ずと決まって来るのであって、Y紙の文芸時評ご担当の方は、年森瑛の「N/A」を取り上げていらっしゃらないようですけど、それはー、どうなんでしょうかー、なーんて言ってみたりして。 とまあ、まだ1紙しか比べられていませんが、とりあえずそれほど的外れなことはしなかったな、という程度の自信はつきました。まあ、この分なら、なんとかお役目を果たせそうじゃない? 次の担当は8月。それまで、さらに研究と研鑽を重ねて、より良い文芸時評が書けるように、頑張りまーす。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 26, 2022 09:20:54 PM
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