スティーブ・ジョブズの出身校、リード・カレッジを訪れる
私のポートランド滞在も残り少なになってきた今日、ちょいと足を伸ばして Reed College というところに行って参りました。リード・カレッジっていうのは、あのスティーブ・ジョブズが短期間在籍していた大学ね。在籍ったって、正規の学生だったのは数ヶ月のことですぐに中退しちゃったんですけど、それでもカリグラフィー(西洋風習字)のクラスだけはその後1年半に亘って取り続けたという。そしてそれがマックのフォントのアイディアに活かされたというね。 ポートランドのダウンタウンからバスで30分ほど南東の方角に行ったところにリード大学はありました。なにせ学生数が1400人くらいしかいない小さい大学ですが、敷地は緑豊か、校舎は赤レンガの瀟洒なもので、ちょっと東部の名門大学みたい。大学のレベルは高いのですが、専門大学ではなく、教養大学ですな。アマーストとかウィリアムズとかウェルズリーとか、アメリカにはこの手の小規模なリベラルアーツ系の名門大学がありますが、リード大学もそんな大学の一つ。ちなみにリード大学は学費が高いことでも有名で、ジョブズがすぐに大学を中退したのも、養父母に金銭的な負担をかけたくなかったから、ということもあったようです。 で、キャンパスに足を踏み入れてみた印象ですけど、学生が少ない。で、その学生もアメリカの学生っぽくないというか、あまりキャピキャピしてなくて、群れない一匹狼が多い感じ。特に男子学生は気難しそうだったり、すごくシャイっぽかったり、きっと高校時代は成績はそこそこいいけどクラスの中で全然目立たない、みたいな子だったんだろうな、ってな感じの学生ばっかり。そういう子には、向いている大学なんじゃないでしょうか。 で、図書館を使わせてもらった感じから言うと、すごくいい。もうポートランド州立大学なんかよりよほどきめ細かいサービスが受けられるし、そもそも図書館の設備が全然違う。設備がいいというのは、よりモダンという意味ではなく、より重厚、より落ち着いていて、よりアットホームという意味。とにかく居心地がいい。司書の人の親切度も全然違う。リードの司書は素晴らしい。ちなみに図書館の検索用のパソコンは、他の多くの図書館と違ってマックなんですよね。そこはやっぱりジョブズの在籍した大学ということで。 やっぱりお金持ちの大学ですな。 ところでリード大学と言えば、どうしたってスティーブ・ジョブズのことが連想されるのですが、ジョブズが2005年にスタンフォード大学の卒業式に招かれて行った有名なスピーチがあるじゃないですか。 で、その中で例の『ホール・アース・カタログ』に触れた一節があって、そこが私にとっては重要なところなんですが、今回、リード大学を訪れたのを機に改めてそのスピーチを聴いてみた。で、思うのですが、とてもいいスピーチですな,何度聴いても。 ということで、日本語訳付きのスピーチ映像をアップしておきましょう。これこれ! ↓伝説のスタンフォード・スピーチ Stay hungry, stay foolish. これもまた、私の座右の銘としましょうかね。