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2016.11.07
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森博嗣の〈Wシリーズ〉の第2巻を読んだ。このシリーズは速いスピードで展開するようだ。

○ストーリー
人間と人工生体の存在が曖昧になってきた世界で,チベットのナクチュ地区は人間だけの社会が保たれている特殊な社会だった。人工生体技術に関するシンポジウムに参加するためにチベットを訪れた研究者のハギリは,辺境の地でクーデターに巻き込まれる。そこで生き延びるための方策は?そしてその先に待っていたこととは?

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森博嗣の作品をジャンルに当てはめる行為は,もう失礼にあたるのだろう。だが最近の作品である〈Gシリーズ〉の「χの悲劇」や,前作〈Wシリーズ〉第1作「彼女は一人で歩くのか?」も,事件が起きてその犯人や犯行の手段を考える,という場面があるので,まだ少しだけはミステリーの空気を保っている。

〈Wシリーズ〉の第2作であるこの作品では,そうした空気は感じられず,特殊な社会との出会い,そこでの暴力的な体験というひじょうにSF的な物語が展開される。

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さまざまな勢力から狙われる存在となってしまった主人公・ハギリだが,きちんと彼を警護する秘書と助手がいるのは心強い。たった2人というのはリアリティに欠けるけれども,いないよりは説得力があると思う。

そうしたサポートチームがいても,辺境で軍事的な勢力に包囲されたらどうなるか,という展開がこの作品のクライマックスとなる。そこで語られる物語をどうとらえるかは意見が分かれると思う。

森博嗣は,大人気となった複数のミステリーシリーズを発表する一方で,ある存在を常に神格化して描いてきた。このシリーズは,これまであまり語られていなかった”その後”の世界を舞台にしており,まったく別の世界だと思われていた森博嗣の別のシリーズがつながってくる,という知的興奮を味わえる。

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ずっと展開が停滞していた現代を舞台にした複数のシリーズと比べると,物語の躍動感も世界観もはるかに超えている。ここ10年間ほどの足踏みはいったい何だったのだろうか?

やはりあのキャラクターを描くか,描かないか,で森博嗣作品の知的興奮度の深さ,あるいはスピード感が異なってくる,ということだろうか?

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魔法の色はてっきり”あのOS”の色だけかと思っていたが,それだけではないようだ?

知的というだけでなく行動的である,という珍しい主人公・ハギリは,もっと森博嗣の世界を解き明かしてくれそうだ?次の巻も楽しみだ。













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Last updated  2016.11.07 22:02:26
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