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2017.09.29
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
森博嗣の未来叙事詩〈Wシリーズ〉の第6巻を読んだ。

〇ストーリー

研究者のハギリと護衛のウグイは,人工知能・オーロラと交渉するために北極へと飛ぶ。オーロラは北極の基地の海底に眠る原子力潜水艦に宿っていたが,うつ病のような症状を見せており,人類に対して敵対的な行動を取る可能性も示唆されていた。ハギリは〈あの人物〉にも指示をされ,彼だけが出来る方法でオーロラにメッセージを送る。オーロラから返信があったと思った直後,潜水艦は姿を消してしまった。人工知能が選択した未来とは?

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この作品の舞台は北極圏の基地だ。

前回も書いたが,未来を舞台にしているということもあり,このシリーズの主人公・ハギリの行動範囲はかつてない広さだ。

このシリーズは,観念的な問題解決という難解なテーマを中心に,遠方への旅行,テロ攻撃,ハギリと仲間たちの交流という要素を加えることで,なかなか上手くバランスをとって作品を重ねていると思う。

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この作品のテーマは,人工知能がどこまで進化をするかということ,またこれまでのシリーズで語られたように,人間らしさということはどういうことか,ということだ。

森博嗣の考察については,作品を読んでもらいたい。

シリーズを通じて,人間と人造人間,人間と人工知能の微妙な関係が描かれていてひじょうに興味深い。

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作品の中で,タイトルの「青白く輝く月を見たか?」が問われるシーンがあるのだが,それは驚くほどぎゅっと心に迫るシーンとなっている。

森博嗣作品は淡々としているように見せておいて,ごくまれにこうした魂を揺さぶられる場面がある。突然,それが湧いて降ってくるから,本当にあなどれない。

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ハギリ先生が大人数の女性に好かれる〈ハーレム〉状態の物語になっているような気がして心配だ。


護衛でクールなウグイも女性,これまで各地で出会ったリーダーもほとんどが女性,ネット上の知性体のデボラも女性,そしてオーロラを始め人工知能も女性だ。

ライトノベルだけでなく,古今東西で主人公の男性が女性にもてまくるという物語は語られてきた。魅力的な主人公を描く作品は決して否定されるものではないと思うが,昨今のライトノベルやアニメでは〈ハーレム〉作品があまりにも多いようだ。

このシリーズがそうした軸の中で語られてしまうのに危機感を感じている。

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とは言え,少し馴れ合い気味だったけれど,登場人物の安定したバランスもこの巻で終わってしまうようだ。

〈森博嗣作品の全ての解答〉ではないかと言われているシリーズであり,今後も目が離せない。










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Last updated  2017.09.30 20:00:01
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